第85話魔国五百年決戦その4
「血の鎖」
メイデンが放った血で出来た鎖はマリアの右腕に絡み動かせない状態となった
そしてマリアの腹にジミーの双剣が差し掛かった
「なぜ私達が十騎士の中で最強なのか、その身を持って教えてやろう」
マリアは胸一点に魔力を集中させ脳内で炎を浮かび魔力でそれを実現させる
その炎は青く燃え盛りポッと作り出された瞬間その炎に一番近いジミーの皮膚に途轍もない熱さが伝わり死線を潜り抜けてきたジミーでも一瞬で危険だと判断する程だった
「しまっ……!!」
「万象を飲み込め、"青熱"」
胸一点に集められた高熱の炎は放射され目の前にいたジミーを飲み込み周囲には人が焦げた生々しい匂いが立ち込めていた
「ジミー!!」
メイデンは血の槍を作り出しマリアに向かって突きマリアは腕を引っ張り血の鎖を引き千切ると余裕の表情でメイデンの突きを避けた
メイデンが指を使って引き千切られた血の鎖を動かしまきびしのような形に変えると動き出したマリアの後頭部目掛けて放った
マリアの注意が少しだけ背後に向いた瞬間メイデンはマリアとの距離を詰めマリアが拳を振るい屈んだ瞬間手の内に回転する血の塊を作り出した
もっと……もっともっともっと速く!
絶対に躱されないぐらいに、もっともっと!!
マリアは下に屈んだメイデンの顔を見つめ脚を動かしメイデンの腹に向けて一発蹴りを入れようと踏み込んだ
今だ!!!!
メイデンが放つ超高速の血の塊はドリルの形状となり真っ直ぐマリアの心臓に向かって激しい音を立てながら突き進む
マリアはそれを見ると体勢を整え手の平で高速回転する血の塊を左手の平で弾き飛ばした
「強さが未知数だな、きっとライアード様も気に入ってくれるだろう」
大丈夫!こいつの左手は今さっきのでぐちゃぐちゃになった!
今は攻めれる!!
メイデンは足を血で纏い足の甲に棘がついた血の装備でマリアに向かって攻撃を仕掛けた
マリアは一歩踏み出し棘が刺さらないよう腕で蹴りを受け止めると拳に炎を纏わせガラ空きになったメイデンの腹に向けて拳を振るった
なんだ?この違和感は?
マリアが背後の視線に振り返るとそこには指の皮膚が少し焼けているほぼ無傷の状態のジミーがいた
そしてマリアに向けている複雑な紋様が描かれている拳サイズの鉄の板の魔道具は何かを閉じ込めたように青く光っていた
メイデンはその隙にマリアの顔に蹴りを喰らわせ飛び上がり距離を空けて後退した
「体術と脳みそだけでここまで上がって行ったんだ、お前らとは相当格が違うんだよ、俺は」
「貴様……」
「下手に動くと死ぬぞ?この魔道具はあらゆる魔法を封じ込め放った相手に必ず送り返す事が出来る必中の攻撃だ」
「覚悟を決めろ、十騎士」
メイデンは血の鎖を再度作り上げマリアが動く前に血の鎖はマリアの両腕を縛って拘束した
「貴様なにをッ……!!!」
ジミーが放った青い炎はマリアを焼き包み込んだように見えた
マリアは口から炎を吹き出し必中の攻撃を打ち消していた
「マジかよ」
メイデンは即座に動き血の槍を宙に複数作り出しマリアに放つがもう遅い
マリアは発注の攻撃を全て打ち消しており降り注ぐ血の槍を炎で焼き払いその炎を目眩しにして必殺の攻撃を手の内で作り上げていた
ジミーに放ったあの魔法だ……!!!
直前まで炎に包み込まれ周囲の状況を把握出来ていないメイデンに向けて絶対に避けれない攻撃をマリアは放った
「メイデンッ!!!」
ジミーが咄嗟にメイデンを庇いジミーはモロにあの青い炎を喰らってしまった
「あの魔道具は二度は使えないだろう!!?そうだろう!!!」
メイデンはジミーを盾にしながら大きく回りマリアの背後を取った
「私には何百年の経験があるんだ」
マリアは背後にいるメイデンに気付いておりメイデンは下がろうと地面を蹴って炎で薙ぎ払う攻撃を避けた
「おい」
青い炎で焼き尽くされたはずのジミーは腕丸ごと酷い火傷を代償にヒビが入ってしまったあの魔道具で取り込みすぐ放てるようにマリアに向けて構えて立っていた
「マズイッ!!」
マリアは大きく飛び上がり周辺の建物の上に飛び移ろうとした
必中の攻撃、マリアの脳内にそれが浮かんだ
「くっ……!!!!」
マリアは炎を生み出し盾とするが一向にジミーは攻撃を仕掛けてこない
「お前がメイデンに拳を振るうのも蹴りを入れようとした時にわかった」
「その魔法、クールタイムあるだろ」
「チッ……」
「しかしどうする?私はもう守りを固めた、貴様の持つその必中の攻撃も防げるぞ!」
「あ?この魔道具の事か、二度も使える程便利じゃねえよ」
「クソがぁぁあ!!!!」
メイデンは血の塊を高速回転させマリアに向かって物凄いスピードで突き進んで行った
バスッ!!!!!!
血の塊はマリアの炎の防御を破壊して心臓を貫きマリアの胸にはポッカリと風穴が空いた
ドサッ
宙にいたマリアは落ち地面に頭をぶつけ砕け地面には肉片が散らばっていた
いくら頑丈だろうがそれは全部魔力のおかげ、死んでしまった今は脆くマリアのその姿は生きていない事を示していた
「早く治療しないと、感染で切っちゃうことになっちゃうかも」
「そうなりゃ魔法で生やせばいいだろ」
メイデンが唱えた魔法でジミーの酷い火傷は治った
「なんか鈍いな」
「ちょっとの間だけよ」
そうして2人はエディ達の後を追って行った




