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魔術師殺しの転生者  作者: とまてるの
第二章十騎士殺し
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第74話七新星

俺が仲間を集め数日後


「な、なあ、あの人、魔術師殺し様じゃないか?」


「だよな?で、でも2年間も姿を表してないんだし……似た人?」


そう道中にいるエルドリアの城下町にいる人間は誰もが疑問に感じていた

今までいなかった英雄が姿を現した、しかし皆は恐れているのか誰も声を掛けない

そんな中、狂気的に信仰している魔術師殺しの信教者が声を荒げた


「魔術師殺し様の帰還だ!!!!」


「戻って来てらっしゃったぞ!!!!!」


2年間魔術師殺しが生きているのか民衆が疑問に思い政府に怒りが湧いて来た時

エルドリアに絶対的な英雄が帰って来た

髪は長く髭も生えていてまるで浮浪者のようだがその風貌は衰えず誰もが英雄だと錯覚してしまう程の力を見せていた

それがエルドリアの英雄、魔術師殺しだった


「一体、なんの騒ぎだ?」


偶然外回りをしていた女騎士長であるバストラーゼが外の騒ぎに気付き部下達は上品な笑い方をしながら言う


「大したことないでしょう、さあ早く王城に向かいましょう」


「いや、ここで待っておいてくれ。この微弱に感じるこの魔力……私は魔力探知が得意でないからあまりよくわからないが……これは……?」


「どうかしましたか?」


バストラーゼは部下達から離れて部下は声を出して止めようとするがバストラーゼは騒ぎが大きい所へと向かって行った

一体なにが起きてるんだ?それにしてもこの魔力の感じ……他にも多数の魔術師がいる?


「通せ!一体何事だ!」


バストラーゼが大声を上げて大勢の民衆をかき分け進み続けるとそこにはエディを含む7人の人間がいた


「魔術師殺し……?」


「バストラーゼ、生きてたのか」


「本当にエディなのか?一体、牢獄にいたはずじゃ……」


「抜け出した、この6人のおかげでな」


「そいつらは?何者なんだ」


「それは後で言う、王城に向かわせろ」


「あ、ああ、しかしその6人を特別扱いする気はない。それに君が本当にエディという確証はない」


「おい」


俺の周りには数十の兵士が取り囲んで俺達を包囲しておりミアは俺にしがみつき怖がる


「え、エディ」


「バストラーゼ、なんのつもりだ」


「一度我らと来てもらおう、精密な検査を行い君達が魔術師殺しとその仲間だという事が分かれば話を聞く……いいな」


「どういうつもりだバストラーゼ騎士長!魔術師殺し様と仲間らを離してやれよ!」


「!?」


外野にいた民衆の1人が言い始めそれを機に民衆がバストラーゼに向けて反論し始めた


「魔術師殺し様を解放しろ!」


「牢獄ってどう言う事だ!!」


「まずは来てもらおうか、エディ」


「この6人に手出しすんなよ」


「わかっている、妙な事は必ずしない」


そうして俺達は連行され王城の汚らしい場所へと移された


「エディが見つかった!?」


急遽バストラーゼの命令で戦に出向かう騎士長達の精鋭、トマソンやカストルフォスなどが大広場に集まりカストルフォスはバストラーゼの肩を掴んで驚いていた


「ち、近いよ……それにまだ確定じゃない、偽物かもしれない」


「偽物なわけないでしょ!?エディを真似る馬鹿者なんかいると思う!?」


「万が一のことを考えてだな……」


すると奥にある扉が開かれカストルフォスはその姿を見ると嬉しさマックスで走って飛びついて来た


「エディー!!」


ドスンッ!!!!!


俺は押し倒され冷たい床に頭をぶつけた


「み、見ない内に成長したな………」


「お、重くなったっていいたいわけ!?」


「ち、違えよ……」


ふとカストルフォス以外の騎士を見ると皆は俺とかなり距離を取っているように見える

トマソンも俺を怪しんでいるのか感動の再会のハグはしてこなかった

カツカツと下駄の音がすると俺からすれば印象が悪いあの爺さんがやって来た


「ハッハッハッ、あの小童が帰ってきよったか」


「リュウ爺!今まで何処いたの?」


カストルフォスは作戦会議の時にボレアスバレスに問い詰めていた老人のリュークの胸に向かって突撃した


「ふごっ!げ、元気じゃな………」


「リューク……だったっけか」


リュークは皆んなから疑われ距離を置かれている俺に対して目の前にまで歩いて近づき睨みつける


「アンタ……あそこからどうやって出て来た?」


「まだしょうもない検査されてる魔女の女に助けてもらった、あそこからは出られないってわかってたのか知らねえが警備が薄くてな、助かったもんだぜ」


「魔女か、懐かしい種族がいたもんだ、それにしても運がいいな……競馬がいないとは」


「なんだ?文句あるなら言えよ」


「なにもないわい、俺が魔女差別する程俺の心が狭いと?」


「いいや、何もないならいい。それで皆んなどうして距離を取ってる?俺は仲間だろ」


ここにいる俺を含む戦死した者を除いた8人中精鋭達欠席をして顔も見た事がない1人以外の精鋭6人が武器に手を当てる


「エディ様!疑ってすみませんでした!」


開かれた扉から出て来たのは検査結果が終わり慌てて走って来た研究者の女だった

女は奪われていた俺の大剣と刀を渡した


「一体何処で?」


「対して特徴もない武器でしたので敵の適当な騎士クラスに渡されてましたよ?」


そうして次々と拘束されていた仲間達が扉から出てこの場には俺の仲間とボレアスバレスが率いる仲間で割れてしまった


「ボレアスバレス、さっさと指示を出せ……この小童は早く殺した方がいい」


「少し静かにしてもらおうか、リューク」


ボレアスバレスは一歩前に歩き俺に少し近づいた


「協力しよう、私達と君達で、14人で手を合わせば精鋭達の埋め合わせも出来る」


「私も手荒な真似はしたくない、それに、この戦争で我らが勝てば………悔しいが君が次の王になるだろう」


「エディが王……?」


「あの小童が?」


カストルフォスやリューク達がざわつく中、俺はボレアスバレスに手を前に突き出した


「ボレアスバレス、手を組もうぜ」


「意外だな、てっきり断ってくるかと……」


ボレアスバレスは俺と握手を交わしこの瞬間、決別しかけていた二つが合わさった

そうしてボレアスバレスは早速作戦会議をする

今の時期、12月は次の作物に向けて準備している最中であり兵力も足りず農民から取ることも出来ない

だがしかし、千人力の戦士達が14人もいる状況では兵力の心配も要らず僅か2万足らずの兵士と共に相手国の残り数万の兵士と戦う事となった

作戦は1ヶ月後、敵が油断しているこの冬に行い最前線にバストラーゼ、トマソン、ブルセンバルグ、リュークなどの精鋭達7人で向かい7人や兵士達が敵兵士を片付け国内に侵入すると魔法を使える者は神聖国付近にまで近づき魔法を唱え続け終始炎の雨を降らせる

前線の人々が王城までのルートを確保すると七新星と呼ばれる俺を含んだ7人の戦士が精鋭達と王城に正面突破し十騎士を全員殺害する事で勝利が決まる

そしてここ1ヶ月間俺達は確実に勝利を収める為修行を行う事となった


俺がエルドリアに帰りその翌日、俺は王城の広い庭にて2年間ライアードに実験され作られた"モノ"の扱い方をブルセンバルグに教えてもらっていた

ブルセンバルグ曰く、あの凶暴になる力は魔力で魔法を発動させるのに似ているらしい

だからこうして広くて万が一の事があっても被害が少ない広い庭にやって来た


「はあ……!はあ……!!」


何回も中途半端な形態に変身し何度もやり直しをして1時間、俺の体力は底をついていた


「どうしたものか、なぜ完全に変身できないんだ?」


「そ、そんな事俺に聞くなよ……!俺だって、一生懸命やってんだ……!」


「エディ、私の推測だがその力は君の中にあるデットによる作用だ。君が話していたデットは縛られるという罰が自由という物を欲するようになっている」


「つまり………?」


「元々その力は君の古い遺伝にある竜人族の力だ、その力はデットの負の感情に影響された魔力に侵され変貌してしまった」


「君の心の奥底に縛られ拘束され同化しかけているデットを切り離せばその力は作用する」


「切り離す?物とかに宿す感じか」


なら今すぐやってもらおう、すればあとはコツを掴んで形態を維持するだけ……

そう思っていた矢先、ブルセンバルグは予想外な事を言った


「いいや、切り離すとは、君がデットを喰らい殺しデット自体を自分の中から無くす事だ」


「………別の方法は?」


「そうだ、俺が2年間あそこにいた時にこの力が使えた理由は俺の自我が薄れてデットの自我が強く出ちまったから簡単に変身できた、そうだろ?」


「そうだろうな、もしくは自我が薄れ、本来の君が出てしまった」


「本来の俺?それって………?」


「人間としての君ではなく、竜人族としての君だ」


デットを捨て人間性も捨て、あの"血"を受け入れる………

そんなの出来るわけがない

デットは大切な仲間だ、それに俺自身が竜人族と認める?そんな事出来るわけがない

俺は生まれてきてずっと人間として生きて竜人族だとわかってしまった時でも俺は人間として生きて来た

今更……今更捨てれるわけがない


「君が竜人族として自分を受け入れデットを切り離せば確実に勝利を掴めるだろう」


「それと今度から名前をつけよう、そうだな……竜人化、なんてのはどうだい?」


「………いいと思うぜ、今から休憩したいんだけどいいよな」


「もちろん」


そうして俺は近くに大剣と刀を置いてあるお嬢様が庭を見ながら紅茶を飲んでそうなテーブルの椅子に座りブルセンバルグが作ってくれた温かい紅茶を目の前にただ考えていた

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