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魔術師殺しの転生者  作者: とまてるの
第二章十騎士殺し
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第65話荒れ果てた世界

「ほら、さっさと降りろ。ったく、故郷に戻りたいんだろ、大金はたいて見た景色はどうだ?」


崩れ落ち泣くミアを置いて行き俺は船に乗った後数日かけてバケストラ王国、後はまた数日掛けて馬車で移動し桜道へと辿り着いた


どうなってんだ……


桜道は酷い有様だった

建物は少しの衝撃で崩壊しその付近にいた人々は生き埋めになっている

攻撃を受け殺されてしまったであろう母の乳を未だに吸う喉の渇いた赤ん坊や焼死し、無惨にも性別が分からないほど損傷している死体と子供であろう腰から下ぐらいの大きさをしている死体を抱えている男性が途方に暮れかつて家だったであろう場所を見つめている


「全ては十騎士のせいだ!今こそ魔術師殺し様が天罰を与えくださる!私達は立ち向かわなくては行けない!!」


「復讐するなら立て!!私が魔術師殺し様へと導こう!!」


桜道の国旗を振り回しながら政治家は大勢の仲間を引き連れて活動している

俺は人が歩き続け自然と道が出来ている細道を歩き数々の光景を目にした


この惨劇を引き起こしたのは推測だと魔物……それか、バーラス島国で見た俺に似た"ナニか"か…

ローバも無事だといいんだが…


そうしてこんな荒れ果てた国でも見覚えのある場所を進み続けローバがいるはずであろう地下のバーに続く場所に辿り着いた

建物が崩れその瓦礫に座りただ1人、雲が掛かった空を見ている女性がいた


「なあ、そこの、ローバって言う有名人を見かけなかったか?それどころじゃないのは知ってる……だがそれはお互い様のはずだ」


俺がそう言いながら足元にある瓦礫を避けながら歩き女性の横に立った

返事はなく廃人となっているのか……俺は女性の顔を横から覗いた


「ローバ……?」


そこにはカリスマで溢れていた美魔女のような女性は居なかった

自信は満ち溢れてはおらず右腕は斬られたのか引きちぎられたのか、隻腕になっていて右目は潰されている

そしてただ空を見上げている

ローバは俺に気が付いたのか立ち上がった


「どうしてもっと早く…来てくれなかったんだ………」


「わ、私の…築き上げてきた物が!人達が!!こんな、こんな………」


ローバは俺の胸を殴り俺は黙って受け止める


「すまない、他の皆んなは?」


ローバが指差す場所には墓があった

時間がないせいで適当に建てられており木の柵を十字にしただけの物

その墓に近づくとナイフで名前が付けられてあった


「デカいあの男は死んだのか」


「ああ、アンタに似たそっくりな奴にね」


「そいつは?」


「ここを荒らした後、違う国へ向かったよ。他の国もそう、お前に似た奴らが全てを襲った」


そう言われると自分の事ではないのに心がズキズキと来る

脳裏に"みんな"が思い浮かんだ


「アンタがここに来た理由は知ってる、復讐の為だろ。なら、これを見た方がいい……今の私は…役立たずだ」


ローバが渡して来たのは新聞だった

唯一現在の情報を掴み取れる手段

俺は新聞を広げ全てを見た

現在、今回の各国の国家反逆は十騎士によって仕向けられた攻撃

魔術師殺しの教団が真実を明らかにし難民は現在一つの場所に集まり国を開いている


「一体、どうして十騎士が非難されるんだ」


「アンタの過激派がデマを流して政治家も動いたんだ、だからそうなってる。ゴミになっちまったこんな国にいる奴らは皆んな聖職者を待ってるんだ」


「なんだか情報だけ聞いて申し訳ないな」


「いいさ、私は何にも出来ないし今のアンタは各国の数十万人の上に立つ復讐者だ。そこには私の生き残った仲間の冒険者もいるだろう」


「………お前に似た奴らが暴れてる最中に助けに来なかった十騎士達をぐちゃぐちゃにしてやってくれ、それが私の願いだよ」


「その国ってのは何処にあるんだ」


「十騎士がいるエレーミアス神聖国の真っ直ぐ南にあるエルドリアって言う元々国だった場所に皆んなはいる」


「わかった」


俺はローバから背を向け歩き出し少しして振り向き小さく手を振った

ローバはそれに気が付き手を振り返しちょっとした笑顔を見せた後俺は振り返らずに桜道を後にした

そうして1ヶ月が経過した

道中色んな町を歩き気が付いたのは皆んな安全や復讐の為にその国に集まっていると言う事、ガーディアン帝国も襲われている事から獣人族や様々な種族が来ていて多種多様なんだそうだ

そして魔術師殺しの顔を知っていると皆から言われている女性がいる

桜道で住む場所を共にし裏切られその後は1人でひっそりと大金を使って暮らしていた謎に修道女の格好をしているラッセルと言う女性

俺がとある町に宿を借り寝ていると情報を嗅ぎつけたのか魔法の手紙が届き盛大に歓迎すると書かれてあった

そして翌日、辿り着いたのはエルドリア付近にあった小さな家


「銀貨5枚だ」


「高くないか」


「俺だって金欲しいんだよ、泊まりたきゃ金出せ」


俺は袋から銀貨を取り出しおじさんに渡すと空いている埃っぽい部屋に案内され俺は廊下を歩き部屋の扉を開けた


「疲れた……」


エルドリアと言う俺の崇拝する教団の国に辿り着いたら状況次第、真正面から戦おう

とするか

……やはり一番気になるのはビーストや竜人族だ

こんな大チャンスを逃す訳ないし俺達が争いが終わった途端攻めてくるつもりなのだろうか、その対策も考えなければならないし竜人族を先に懲らしめようとしても十騎士が奇襲を仕掛けて来るかもしれない


難しい問題だ……その国にそういうの専門の人がいてくれたならな、俺そういうの向いてないし突っ走る事しかしてこなかったからな

あと数時間馬車で移動すればエルドリアなら到着か、まあ難しい事は後回しにしよう

俺は水も浴びずに真っ先にベットへ飛び込み目を瞑った

何も考えず目を瞑って数十秒すると眠気が襲って来る

このまま寝れると思っていた


ズドォォォン!!!!!!!!


突如何者かが天井を突き破り俺の胸を押さえて地面に叩きつけ家は衝撃で周辺は吹き飛び泊まらせてくれたおじさんの姿も家の跡形もなかった


「だ、誰だ!!」


俺が必死に振り解こうとすると土埃から分かるのは俺に馬乗りになっているのは女性でその後ろにいるのは白髪と男と黒人の男

空を飛んでいて印象的な象徴を見ると一目でわかった


「アフライト!何しに来た!!!」


「再び来ると帝王から言われなかったか?」


あの時のか……!!


「俺を殺しに来たのか?それで今ボロボロの奴らを踏み潰して繁栄しようと?ふざけるな!!」


「勘違いするな、こっちを向け」


剣が抜けない!!


女は俺の両腕を剛力で押さえつけており体格差がこれだけあってもびくともしない


「このクソ……」


俺が頭突きをしようと顔を伸ばした瞬間馬乗りになっていた女性は俺に向かってキスをした


「私達が帰る前に言おう、我ら竜人族はビースト達が使っていたエルフの武器によって個体数をかなり減らされた。だから休戦としよう」


「お前達と十騎士が争ってもいても何も手出しはしない、帝王は考えを改め、後日貴様達と協定を結ぼうとしている事だけ伝えよう」


本当にこれだけ伝えてアフライトともう1人の男は空を飛びこの場には女性と俺だけが残った


「話は終わっただろ!離せ!!」


「あなたの評判は聞いてる、馬鹿だったけど強かった欠陥品とその母の息子なんだって?」


「テメェ……!!!」


女は話を遮り話し始めた


「今は個体数が減ってるの、私とあなたが交配すれば数は増える」


女が俺に頭突きを喰らわせると一瞬で俺の服を破き逃げようとすると押さえつけられた


「あなたと私の子供……一体どれ程強いのかしら?」


首筋や股、あらゆる箇所を触れられ唇を触れられ最悪の数十分が始まった

行為が終わると女は服を履き飛び去って行くと俺は座り込んでしまった

俺はミアが恋しくて別の女性と関係を持っていた時があった

その時はずっと脳裏にミアがいて今は俺から切り離し想う事もしてなかった

だからこそ襲われた時、俺は罪悪感でいっぱいになった

もしまた会った時……もうその頃にはミアは別の人を見つけてるかもしれない

いや、そもそも俺から別れを言った、俺の事を嫌いになっているだろう

………この気持ちはアストレアの魔法のせいなのか?それとも………

俺は衝撃で吹き飛んだ服を集めて着てその日は押さえつけられた場所から離れて木の下で寝そべって寝る事にした

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