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魔術師殺しの転生者  作者: とまてるの
第二章十騎士殺し
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第36話二心同体

病院で目が覚め昼を過ぎて時間は夕方

俺は声を聞かない為に耳を抑えていた


落ち着けよ


「どう落ち着けって!?俺の頭の中に知らないおっさんがいるんだぞ!」


一旦俺の話を聞け


俺は息を荒立てる

確かに一方的に距離を置くのは良くないのかも知れない

しばらくの間考え深呼吸をして心を落ち着かせ覚悟を決めた


「分かった、話していいぞ」


俺は名はデット・レッドアイズ、40年前魔大十騎士殺しの国家反逆罪で捕まり、ここずっと拷問を受け続け今年死刑にされる予定だった


「そんな奴が、どうやって俺の頭に?」


看守の中に俺の大ファンがいてな、そいつを利用して俺の肉体と俺の魂を離させたんだ


今頃その看守は俺の肉体に入って絶望してるだろうよ


「笑えねえよ」


そうか?それで俺は魂の状態で自分にとって相応しい肉体を探していると弱ってるお前を見つけて入らせてもらった


「じゃあいずれか俺を蝕んでこの肉体も意識もお前の物になんのかよ」


乗っ取ってそう出来るが俺はしない、なんせ赤の他人のマスカキなんぞしたくないだろ


「……まあ確かに」


お前は空いた時間で俺の代わりの肉体になる物を探して欲しいだけだ


「俺の空いた時間でって……まあ俺はお前と出来るだけ早く離れたいからいいよ」


助かるぜ


「そういやお前の名前聞いた事あるな」


へえ、世代を超えて俺の名前は行き渡ってるのか


奴は俺の事を乗っ取れる、一様警戒はしておかないと

するとデットは頭の中で欠伸をして言い出した


お前、タバコとか酒とか飲まないのか?


「まだ俺は15歳、タバコは吸わないしお酒もあまり飲まないよ」


酒はあまり飲まないってか?嘘つけよ、お前の体内でアルコールの味が染み付いてるぜ


「お酒は信頼関係を強くする時にだけしか飲まない」


タバコは吸わないのか?


「健康に悪いし当たり前だろ」


クソ、ニコチンがないと、宿る奴間違えたかもしれないな


「禁煙に丁度いいんじゃないのか?」


何を言ってんだテメェ………そうかもな


するとこの部屋に入る扉がガラガラと音を立てて誰かが入って来た

コツコツと女性が履くヒールの音がする

ローバか?


エディ、早速お出ましだな、お前は楽しんで俺は大人しく耳塞いで目は閉じとくよ


はあ?


するとカーテンを開けて現れたのは修道女であるラッセルだった

ラッセルは初対面でも接触が多い人でデットの言ってる事もなんだか意味深だ

もしかして………


「エディ君」


「俺の名前はローバから聞いたのか?」


「ええ、15歳なのにそんなに逞しい体して……」


お前が15歳だなんて、体だけ先越してるの面白いな


「でも怪我してるから……出来ませんね」


そうしてラッセルは俺の服のボタンを外して脱がし包帯で覆われている体を指でなぞって唇に指を置いた


「私の方がお姉さんですのに、体格で劣ってるだなんてなんだか屈辱……」


そうやってこの女はお前の心に漬け込もうとするぞ、ナニもしっかり保って舐められないようにしとけ、あっちの意味でもな


「エディ君の腕の筋肉凄ーい!こんなの戦士の人でしか見た事ない」


そしてラッセルは胸を押し当てドンドン近づいて来る


エディ、おいエディ、おい、エディ?


……分かってるよ、ちゃんと断るよ


そうしてラッセルは俺の股に左手を置いた


「ラッセル、今は怪我してるから今度にしてくれよ」


「ふふっ、そうよね?私せっかちだからごめんなさいね」


「また明日、来ますね」


そしてまたラッセルは去って行った

扉を閉める音が聞こえ部屋には居ないことを確認したら一息つく


「お前、ラッセルの事知ってるのか?」


ああ、40年前アイツは俺のだったからな


「?」


アイツは歳を取れない呪いにかかってんだ、100年くらい前までは処女だったらしい


「お前の性事情なんか聞きたくない、気持ち悪い話するなって」


「そうだ、お前を捕らえた奴ってどんな奴なんだ?」


そうだな、俺を負かさせて捕まえ拷問をしてきた奴は俺がこの世で一番憎んでる男だ


「名前は?」


"ライアード"、ぐちゃぐちゃにぶち殺してやりてえクソ野郎で糞の塊みたいな奴だ


「奇遇だな、俺もそいつに家族を殺されてる」


恨んでるのか?


「ああ、お前と同じ、ぐちゃぐちゃに踏み潰してやりたい奴だ」


ははっ、そうこなくちゃな、俺達は24時間一緒にいることになるだろう。仲悪いと嫌だしな、お前はなんて奴なんだ?


「そうだな、俺は………」


そうして俺の最初から今までの事をほとんど話した


へえ、この世の中も捨てたもんじゃないな


「それってどういう?」


お前の仲間の女だよ、メイデンだっけか、結構いい女じゃないか

殺そうとしたのにそれを簡単に許してる


「優しい人だよ、あの人は、でも優し過ぎたんだ」


でもお前を安心させたくて見つけようとしてるのかお前を殺そうとして見つけようとしてるのか、目的が分かってない以上接触はするなよ


「分かってるよ」


「それともう夜中だ、動くと全身痛むし今日は休ませてくれ」


はいよ


そうして俺は目を瞑って眠ろうとする

おかしな事に妙に眠れない、かなり身体は疲労しているはずなのに

やはり頭の中にもう一人いるせいだろう

なんだか意味もなく集中してしまって寝付けない

そしてグダグダと目を瞑ってゴロゴロと寝返りをうっている内にようやく眠りにつけた


朝、目を覚ますとまだ全身が痛む

でも昨晩程の強烈な痛みはなく医者によると頭蓋骨のヒビと鎖骨や肋骨の骨折

外傷は背中の打撲を除いて切り傷のほとんどが塞がっていてこの様子だと一週間以内には抜糸出来るそうだ

医者は異常な回復と言っていて自分がなんでこんなにも再生能力が高いのか怖くなってきた


「では他の患者が待ってますので」


医者は俺の状態を言い終わるとすぐに立ち去っていった

そしてまたこの部屋には俺とコイツしかいなくなった


この感じ、お前は人間じゃなさそうだな


「そう……ゴホン」


そうかもな


おいなんで…そういや独り言がうるさいって注意されてたな


そうだよ、それで人間じゃないって?どういうことだよ


そのまんまの意味だ、お前のその回復能力、どうやら普通の種族じゃないらしい。俺の経験上これだけ再生能力が高いのは獣人族か、または回復魔法が使える魔術師のどちらかだ


俺の両親共に普通の人間だから俺も当然普通の人間だよ、単純に回復する力が強いだけ


そうやって頭の中にいるおじさんのデットと話しているとこの治療室の部屋の扉が開かれまたラッセルが俺の前にやって来た


「エディ君、本を持って来ました」


「え?どうして」


「入院している間とても暇そうでしたので気休め程度ですがお読みになってください」


ラッセルは手に一杯の本を俺の頭横に置いて頭を下げて部屋から出て行った

今回は何もしないんだな

そうして本一冊を手に取り本を開き読み始めた

その中には新聞も挟まっていて本を置き気になっている事を知りたくて新聞を広げた

2ヶ月後

俺の傷は完治して今まで通り動けるようになるまで回復した

そしてやはりラクシャルについて新聞では大きく取り上げられていて暗殺された、個人的な恨みを買って殺された、政府によって殺害された、など数々な憶測が飛び交いその中で一番有力視されている説がある

魔術師殺しが殺害した

そう記載されておりそれは置いといて個人的に嬉しいのは新聞には魔大十騎士の安全の為に3ヶ月の外への外出禁止が言い出されたらしい

俺の入院期間含めて時間はあと1ヶ月もある

そうしてその新聞を見ていたメイデン達はすぐに準備していた


「皆んな、準備は出来た?」


「ああ」


「出来たわ」


「俺もだ」


メイデン達は外に出て待っている駅馬車に乗る


「もう一人の修道女の格好をしている情報屋によると東の地の桜道っていう王国にいるみたい」


「そこでエディを探して殺戮を絶対に阻止しましょう」


メイデン一向はバケストラ王国にて駅馬車で東の王国桜道に向けて出発して行った

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