第29話魔女と竜人
アストレアは立ち上がると魔法を唱えて仮面の男にむかって走り出した
「大地の巡り巡る魔力よ、我の力となれ!」
「大地の鉄槌!!!」
アストレアは大地から得れる魔力を使い上空に岩を作りぶつけ合い塊として隕石のように降らせた
その隕石はアストレアの思うがままに動かす事ができ形も同様
アストレアの手元に隕石を移動させ形を変えて拳サイズのドリルのような形とする
「見た目とは裏腹に可愛らしい声の持ち主だな」
仮面の男がそう言い鼻で笑うとアストレアは加速する
「そんな事を言っているのも今のうちよ!!」
アストレアは身体能力を魔力で強化して脚の筋力を高め走るスピードを格段に速くし一気に仮面の男との距離を詰めてドリル状の隕石は高速で回転し仮面の男の胸にぶち当てた
ズゴッ!!!!!!!
ドリルは仮面の男の体を引き裂き破れた服が目に映る
そしてアストレアは仮面の男に視線を合わせると貫いたのは服だけで仮面の男自身には爪でちょっと引っ掻いた程度しか喰らっていなかった
「私も舐められているものだ」
仮面の男は義手の腕に自身の膨大な魔力を込めてアストレアの胸に向け拳を放ちアストレアは吹き飛び壁を通り越して宙高く、そして地面に激突した
「ば、化け物、ね……でも弱点はあるはず……」
アストレアは自分の殴られた胸を見るといくら砲丸を受けようとも矢を受けようとも傷一つなかったこの鎧にボッコリと拳サイズにへこんでいる箇所があった
「………」
するとアストレアの目の前に何かが降り砂埃を立てて降りて来た
きっと風魔法を使って空を飛んでやって来たあの仮面の男だろう
「あ、アンタ、本当に何者よ」
アストレアはズルズルと脚を引きずり震えながら立ち上がった
「貴様らのような下等な生物ではない、という事だけだ」
アストレアは義手を見る
義手は今さっきので熱を放出しており少しの間使えないみたいだ
あの義手を破壊できればこの男を倒せるかもしれない
「小娘、私の義手を破壊しても無駄だぞ」
「へぇ?どうして?」
「左腕があるからな」
すると仮面の男は空を飛びアストレアがそれに反応する
だが避ける暇もなく仮面の男は左拳を握り締めアストレアの顔に向けて振り下ろした
ズドン!!!!!!!!
アストレアは凄まじい勢いで地面に衝突し仮面の男はアストレアの頭を掴み左拳を振るう
「ガハッ!!!!!」
顔面に左拳がめり込み三発目で頭蓋骨に亀裂が走る
「どうしようもない弱者め、少しは強者の力を思い知るが良い」
すると仮面の男はアストレアをまた地面に叩きつけ馬乗りになり両拳を容赦なく振り下ろす
アストレアは手や腕を使って自分の顔を守ろうとするが腕を掴み振り払われガードが強引に引き剥がされる
そして頭蓋骨の顔はズタボロになり所々欠け仮面の男はアストレアの脚を掴み放り投げた
アストレアは空高く吹き飛ばされ壁にぶつかりだらんと壁に垂れ下がる
仮面の男はそんなアストレアを掴んで地面に降ろした
「アンタ、何者………?」
「それしか言えんのか」
アストレアは地面に手を着きゆっくりと立ち上がろうとする
「私のこの姿は人を傷つけない為に防御力に特化してるのよ、並み以上の魔法を喰らっても平気なぐらいなんだから……」
「でも、アンタは、そんな私をここまで追い詰めれる。だから何者って言ってるのよ………」
「はっ、死ぬ前に教えてやろう小娘」
「私は"竜人族"、どの種族よりも賢く、どの種族より強い。この地球の頂点に立つ種族だ」
「ふっ、なに?カッコよくないよ……?」
そうしてアストレアは隙を見て仮面の男を鎖で縛り付け振り回し地面に叩きつけ魔法を唱える
「水の渦よ、敵を切り裂き、吸い込み、幽閉しろ!!」
「ウォータープリズン!!!」
そう唱えると仮面の男の周りに水ができ水は仮面の男を中心に渦巻き切り裂き始めた
仮面の男はそこから抜け出されず幽閉されると思ったが腕を強引に広げ破壊した
「替えの服はないのか?」
そして仮面の男が前を見るとアストレアは手を翳していて爆発的な炎を吹き出し仮面の男を炎で埋めた
「竜人族!覚悟しなさい!!」
一方その頃、俺は壁をよじ登って中に入ってこの城塞の中に入っていた
ここってホラーな感じなのか?
そう寒くて暗い廊下をゆっくり音を立てずに歩く
近くに全身を覆える布があったからそれを奪って寒さ凌ぎをした
そうして歩いていると目の前には上に向かう階段と地下に向かう階段があった
どっちに行くか、大体地下とかに捕まえられてるよな
そう思って地下に向かおうとすると横にあった扉がガチャガチャと音をし始めて俺は慌てて近くの石像に隠れた
「先輩、こんなことしてていいんすかね?」
「ん?ああ、平気さ、仮面の人は何も言ってこないしな」
「でも………」
「半年前間も言ってこないんだぜ、女一人くらいヤッてたってどうも思われないって」
「先輩、あの女の人ってどれくらいの兵士とヤッてるんでしょうか」
「さあな、俺は毎日使ってたから一日で10人くらい相手にしてたんじゃねえの?」
「それにしても静かだなー、他の奴ら食堂にでも行ってんのか?」
そう5人くらいの輩が部屋から出て行き廊下を歩いて行った
ジミー以外にも囚われてる人がいるのか、助けてやらなくちゃ
そうして俺は部屋の中に入って行った
中はイカ臭くてたまったもんじゃない
そして中には数々の牢屋がありその中には女性が囚われていてハエが集り死んでいるようだった
「……誰かいますか」
そう呼び掛けると牢屋の中に一人の裸の女性がいた
壁に縛り付けられている鎖で女性は逃げられないようにされていて俺は壁に掛けられてある鍵を手に取り牢屋を開けた
「大丈夫ですか?」
俺は羽織っている布をその女性に掛けてあげる
金髪でこんな状況でも綺麗な髪をしている
この髪を見ているとなんだかメイデンを思い出すな、ジェイクの奴も元気にしてるだろうか
「立てますか?」
「………エディ?」
女性は俺の名前を呼び顔を上げる
顔には体液が付いていて脚の付け根から垂れている
その瞬間俺は何かが壊れた
俺はその牢屋から出て行き部屋から出て廊下を歩く
あいつらが向かった先へ小走りで向かい5人の背中が見えた
「おい!」
俺は呼び掛け大剣を引き抜き一気に振り下ろした
兵士の頭をパックリとカチ割り脊髄まで貫いて断面が見え二つに分かれて地面に落ちる
「な、なん……!!!」
俺は大剣を薙ぎ払い横にいた兵士の首を引き裂いて左から切り掛かる男の攻撃を受け流して腹を切り裂き臓物がそこから爛れる
そして剣を振り下ろす兵士の腹を蹴り兵士は怯み俺は回転して勢いを付け大剣を薙ぎ払った
その兵士の体は真っ二つに分かれて地面に落ちる
そして大剣を手放して最後の兵士に飛び掛かり奴の腰にある短剣を外しながら馬乗りになった
「あの女性に何をした!!!」
「な、なんだお前!!?」
「あの女性はなんだ!!!」
「慰め係だよ!!兵士達のな!薄汚え商売女がなんなんだよ!!!」
俺は兵士の首を絞めながら片手で顔を殴り言う
「何したんだよ!!!!」
「お、犯してやったさ、兵士数人で毎日毎日こき使ってやった!」
俺の目から涙が出てくる
メイデンはこんな奴らに毎日毎日……絶対に嘘だと信じたかった
守れなかった
情け無い、強くなったはずなのに何も出来てない
もう何を考えてるのかグチャグチャで分からなかった
でも俺はその男に怒りをぶつけ気が付けばとかじゃなくハッキリと覚えてる
顔を殴り続け短剣で体全体をズタボロにした後大剣を使って奴の体をぐちゃぐちゃに擦り潰す
俺の全身は血だらけになり肉片が下半身に付いている
終わった時には俺は奴の残骸を見ていた
「エディ」
後ろから声が聞こえる
「人を殺したの?」
メイデンは俺が渡した布を着ていて少し寒そうだ
「またそれかよ、てかジェイクは?あいつと一緒じゃないのか」
「一緒に連れ去られたからいるはずよ」
「分かった、ならまずメイデンを外に出す。外はもうアストレアが制圧してるはずだから一緒に表門に行こう」
「う、うん」
俺は出来るだけ精神的に不安定であろうメイデンには触れず大剣を背中にしまい歩き出した
何処もかしこも城内は同じような感じだからすぐ表門に出れた
しかし外に出るとそこには誰もおらず焦げた跡が残っている
そしてアストレアも敵も居らず歩いていると俺は鎖で縛られている兵士を見つけた
「た、助けてくれ」
涙を流しながら言うこの兵士もメイデンの事を襲っているのだろう
俺は大剣を引き抜いて次々へと縛られている兵士達の胸や腹を突き刺して殺していった
「エディもうやめて」
俺はメイデンの恨みを晴らす為に大剣で首を刺し疲れて来たら大剣を拭いて背中にしまい短剣で胸を切り裂き殺し続ける
「エディ!!」
そう殺しているとメイデンが邪魔に入った
「なんだよ!!!」
俺が怒鳴るとメイデンは言う
「そんな事しても、私は嬉しくないよ」
「嬉しくないのかよ?お前のこと散々犯しまくってた奴らだぞ?」
「……私、気付いたの、人を殺すのはよくない。そうジェイクとの旅で分かったの」
「なんだよそれ、これは俺の自己満足って言いたいのかよ」
「そうよ」
「マジで言ってんのか、恨んでねえの?」
「恨んでるけどそれで殺すのは絶対に違う」
「こんな悪を生かしておくつもりかよ」
「ええ生かしておく、で牢屋に入って罪を償ってもらう」
「そうかよ」
「それ以上やるなら私は本気であなたを止める」
「……止めるなら止めてみろよ」
俺は足元にいる男の胸を突き刺した
俺は移動して縛られている男を刺し殺しまた生きている奴を探す
「無理だろ?お前には、弟のように想ってるお前には、俺を止めることなんか」
「………」
そうしてここに縛られている兵士数十人の殺しが終わった




