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エムジークと色彩

俺たちはあの後ギルドに行き依頼の報告をした。

ゴブリンの討伐は大したお金にはならなかったが初の依頼達成ということでとても嬉しかった。

まあ、イレギュラーもあったから達成と言うには微妙だが……

それでヒナノと宿に戻るか、ってことになったんだが……

「拙者を一人で置いていくでござるか?!」

こいつだ。

「あのなぁ、ギルドまでの約束だろ」

「そうでござるが……一人は何かと不都合があるんでござるよ!」

「知らねえよ!」

「それに拙者の障壁は魔力消費なしである程度の硬さの盾を出せる優れものでござるよ!」

「いや、俺が空属性で盾作れるし」

「そこを代わりに担当し魔力消費を抑える役目を拙者がするのでござるよ!」

「はぁ……ヒナノはどう思う?」

「え?! えぇと、正直あんまり来て欲しくは無いですね……」

「そんなっ!」

「さすがにヒナノが嫌なら連れて行けないぞ」

「ぐぬぬ……っ! それならいい事を教えてあげますぞ!」

「いいこと?」

「ハルカゼ殿とヒナノ殿は魔法が使えるでござるよね?!」

「ん? まあな」

「それをこんなとこで燻らせていてはもったいないでござると拙者思うんでござる!」

「ござるござるうるせぇな、それで?」

「拙者が先程仕入れた情報によると魔法使いはほぼ全ての人が魔術大国エムジークの魔法学園に行くものらしいでござる」

「魔法学園?」

「その名の通り魔法を習う学園でござるよ。

しかも特待生制度もあるので人によってはタダで通えちゃうのでござるよ!」

「はぁ、で?」

「行きたくないでござるか?!」

「いや、別に……」

「ヒナノ殿は?!」

「私は火魔法しか使えないしわざわざ習わなくても大丈夫ですから」

「むむむ……」

「てことだ、じゃあな」

オタクに別れを告げ宿に帰ろうとする、しかし

「……ゴーレム」

オタクがボソッと呟いた。

「エムジークでは魔法でゴーレムを作るのが主流で沢山のカスタムパーツやレアなマジックアイテムもあるでござる!」

「……行きたい!」

「トウマさん?!」

「いやでも学園は行かないぞ! あくまで観光なら……」

「それでは拙者が案内するでござる!」

「……わかったわかった。悪いヒナノ、ゴーレムの魅力には勝てなかった……」

「いや、トウマさんが決めたことなら大丈夫ですよ、この国からは元々出るつもりでしたし。

それに意外と子供っぽい所もあって可愛いですね」

「可愛いとか言うなよ男に!」

「きぃぃぃ! 拙者の前でイチャイチャすんなでござるよ!」

「してねぇよ!」

 こうして俺たちの目的地は魔術大国エムジークとなった。








《流星視点(色彩)》



ここは色彩の間、その更に地下に作られた居住スペース

そこで僕達は話していた。

「なあ、どうするんだ? ここから」

「俺達の計画はパーだ。ここからまた始めるしかない」

「だけどよ、もうここから逃げられそうにないぞ」

雷堂克己

旗慎二

彼らは僕の仲間達だ

そして……

「あ〜、まさかお前らも捕まえられちまうとはなぁ。

青の野郎派手にしやがって」

色彩の一員であり、中核にいるクロ

彼も僕の仲間だ。

「状況整理だ。克己は嵐魔法を貰ったんだよな?」

「あぁ」

「そして慎二は魔剣士セットで俺は聖騎士セット……」

「これといってここから出られそうなやつはねえなぁ」

「つか、クロが出してくれりゃ良いじゃねえか!」

「そうはいかねぇんだよ、他のやつにバレる訳には行かねえだろ」

「まあ、そこはおいおい、だな」

「とりあえずここにあるマジックアイテムで自己強化に励め。

俺は俺でやることがあるんでな」

「あぁ、全ては主の為に」

「「「全ては主の為に」」」

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