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深雪's side story 同時刻21時
~~~深雪side story~~~
東京湾を眺めてベンチに座り14時間以上経った。
「あら、あなた迷子のわんちゃん?」
私の足元に迷子のわんちゃんが足にすり寄ってきた。
「あなたも私と同じ飼い主さんに捨てられたのかしら?ちょっと待ってね。」
私はカバンからチョコパンを出して、わんちゃんにあげた。
わんちゃんは傷だらけで、やっとここまでたどり着いた、そんなわんちゃんは、私と同じ様なそんな感じがして、ほっておけなかった。
東京湾の海は既に暗く、通る船がブォーと汽笛をあげながら前を通り過ぎていた。
そんは海しか見えないこの場所で、私はわんちゃんと一緒にひたすら時間を過ごす。
…健二さん。
…あなたは今どこですか?
…私はまだ生きてます。
…あなたを好きになったあの日から1日も変わらずあなたを想ってます。
…だからあなたを想ったまま、私は、、、、。




