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「……ってわけで、やっと本題をその魔女に伝えることができたんだよ」
「それでそれで!!その魔女は何て言ったの?」
ブロンドヘアにクリッとした茶色の瞳を持ったなかなかに可愛らしいの女性は、興味深そうにテーブルの上に身を乗り出した。
彼女の隣に座る巻毛にメガネの青年も、向かいに座る話し手に視線を集中させている。
「いや、それがさぁ。まさかの結果になったんだよね」
テーブルの向かい側で、ビール片手にいたずらっぽい笑みを浮かべているのは、護民騎士のナップであり、彼のちょっとした冒険談を聞いているのは、幼なじみの保育士ミネルバと介護士のブランであった。
ナップが、魔女の住処で奇妙な一夜をすごしてから、すでに一週間が経過している。
今日は、話の成り行きを聞くという企画の元、居酒屋『夜夢』に幼なじみの三人が集まったのであった。
「えっ!?ちょっと待ってよ。まさかって何なの??」
ゴシップ話が大好物のミネルバは、ここまでのいきさつを聞き、ナップの持ちかけたボッシュの思いに対して、果たしてメイシンがどう答えたのか、知りたくてしょうがないようだ。
ミネルバがいたため、ナップはメイシンの実年齢についてはうまく触れずに話を進めたのだが、「魔女と騎士の恋」というだけでも、彼女にとっては話題性のあるケースであったため、真相を知る他の二人以上に、盛り上がってしまっているのだった。
「なんと……オッケーでした!!」
「えぇぇぇぇ!!!!!」
興奮したミネルバが隣にいたブランの肩をバシバシと叩いたため、彼のメガネは激しく上下した末にずり落ちてしまった。
「ちょっと!!聞いたブラン!?オッケーだってよ、オッケー!!」
「ちょっ、ミネルバ!!落ち着きなよ。何がどうオッケーなのか聞かないとわからないだろ」
メガネをかけ直しながら、ブランがミネルバをなだめる。
「確かにそうよね、で、どうなのナップ?」
「ああ、つまり、一緒に二人で食事に行くのは全然構わないってオッケーだな」
「なるほどねぇ」
何がなるほどなのかは不明だが、ミネルバはやたらと顔をうなづかせている。
「んで、帰りがけにメイシンから連絡用の使い魔……つっても見た目は伝書鳩なんだけど、それを預かってボッシュに渡したってわけだ」
「それで、それを渡されたボッシュ君は行動に移ったの??」
「ああ、もう何回か使い魔のやりとりがあって、いよいよ二人が会うことになったのがなんと―」
ナップは期待を煽るかのように一呼吸を置いてから先を続けた。
「明日なんだよ!!」
「きゃ〜〜〜!!!!」
再びテンションの上がったミネルバが、ブランに連続攻撃を加えたため、ついに彼のメガネははね飛び、テーブルのコーンバター炒めの中に落ちてしまった。




