【1章-2】補足・中立と中庸
中庸と中立を混同して考えてはいませんか?
*中庸(moderate)
かたよることなく、常に変わらないこと。過不足がなく調和がとれていること
【moderation】名詞
適度; 穏健,温和; 節制,節度.不可算
*中立(neutral)
対立するどちらの側にも味方しないこと。また、特定の思想や立場をとらず中間に立つこと。
はっきりしない, どっちつかずの,
両方を調整して、調和を保つのが中庸。
両方を敵にしてでも、独自の道を行くのが中立。
女神転生でも、中立(neutral)は法側の天使や唯一神、混沌側の悪魔、魔王などを全滅させていました。
単純に平均や真ん中を取ることを、中庸と勘違いしていませんか?
中立とは、特定の思想によらないものの、特定の思想を押し付けられた時には、断固として立ち向かう姿勢があります。
時には、武力行使さえも行い、国を焼くことも国民の死さえも必要とあらば犠牲と割り切ります。
スイスの赤十字は、同国人同士の流血で染め上げられた。
そんなたとえ話もあります。
スイスという国の歴史を見れば、彼らの【中立】が生半可な覚悟ではないことを知らされるでしょう。
「日本もスイスのように中立の立場で」なんていう話をテレビで聞いたことがありますが、スイスほど日本と似ていない国はないと思います。
単純に真ん中を取り、言われるがままに右往左往。
どちらつかずの態度は、中立とも中庸でもない異質なものです。
日本の国政は、中庸なのか、中立なのか、そのどちらでもないのか。
日本の国民は、中庸なのか、中立なのか、そのどちらでもないのか。
考えてみると、奥が深いと思います。