【1章-22】清く、正しく、おぞましく-2【内臓表記】
ファンタジーである限り、残酷でなくてはならない。
中でも内臓の具体的描写は必須である。
ある翻訳家のファンタジー観です。
デイヴィッド・エディンクス作の【タムール記】のあとがきにこのように書かれています。
冒頭からものすごいことを言うので、面食らいましたが一理あります。
作中では、残酷な文化圏の架空の作品について描かれています。
血や脳しょうが何タル分集まったか、はらわたが何メートル散らばったか。それこそが、戦場の誉れである・・・。
残酷といえばそうですが、日本なら首を塩漬けにしたり、耳を首級の変わりに切り取ったといいます。
過激な表現ではありますが、ここでも気をつけるべき表現があります。
R指定にならない残酷表現として、【地獄絵図】であることはいいのですが、そこに【阿鼻叫喚】の要素を入れないことが重要となります。
つまり、残酷な扱いを受けつつも、苦しんでいないこと。
苦しそうに見えないことなどが条件です。あるいは、コミカルに見えることですね。
狂気に陥ってしまっている場合には、見る側に【痛ましさ】を感じさせてしまうので、NGに近くなってしまいますね。
鬼灯の冷徹は、文字通りの地獄絵図をコミカルに描いていました。
オズの魔法使いで、カカシがわらを抜かれる。
これは、内臓を取り出されるに等しい行為です。
幸せの王子は、目がなくなろうが、溶かされようが悲鳴一つ上げません。
幸せのまま、物語は終了します。
見る側の【精神的苦痛】を配慮することが、残酷表現の重要な要素になってくるわけですね。




