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【1章-6】可愛いの方程式

眼球のぬいぐるみ。

 視覚化すれば、著作権に引っかかりそうですね。

 血走った部分さえ消せば、現代の人気キャラ。

 かわいいの評価を受けているはずです。


 サフィリアの感覚では気色悪いです。

 リーザの感性はすでに21世紀かもしれません。


 10年ほど前に「死にかけ人形」というものが女子の間で流行ったそうです。

 ニュースにもなったほどでした。

 死にかけた人が、ぶら下がったような、キーホルダーです。

 いろんな死にかけ人形があって、中世が舞台の恐怖映画を連想します。

 マンガでいうと、ベルセルクかな?


 ですけど、女子たちは可愛いを連発していっぱい吊り下げていました・・・。

 当時からさっぱりわからんかった・・・。


 一方、100年以上前のアメリカでは、「ネズミ」と「虫」のマスコット化が困難と言われていたようです。


 農業主体の国では、基本的に害虫の類。

 農作物を食い荒らし、病気を運び、不衛生の象徴ともいえる。


 人々に好感を持って受け入れられないだろう。

 それが、スポンサーの口癖だったらしいですね。


 虫に関してはオズの魔法使いの作者、ライマン・フランクボームが演劇のキャラクターとして、【大学教授の虫】をデザインしましたが、受け入れられませんでした。

 オズの魔法使いがヒットしまして、全14巻の内の途中から登場しましたが、あんまり受け入れられなかったようです。

 だいたい1900年のことです。


 奥さまは魔女でも、旦那が会社で【虫のイメージキャラ】を作って猛反発を受けるシーンがありました。

 

 ネズミのキャラクター化が世界的にヒットしたのが、ディズニー。

 これは戦後となりますね。のちに虫のキャラクター化も頻繁に行われています。


 戦前と戦後でも、可愛いに対する感性の大きな変化があったように思います。


 中世で架空世界となると、どういう感性が育つのか。

 世界観を作り出す隠し味の一つにしてみたいですね。 


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