【1章-5】 罰と陰謀(三国志ネタ)
沈黙の回廊では、声を出しただけで罪に問われる。
やりすぎも度が過ぎているような気がします。
しかし、風習や習慣で罪に問うような事件は、過去の歴史にもあります。
たとえば、劉備死後の蜀。
宦官のコウコウは、父親の葬式に子が丸薬をのんだという理由で、処罰しました。
【儒教的思考では、父の葬儀にわが身をいたわるのは不敬】とのことで・・・。
このときに罰を与えられたのが、後に三国志を書いたチンジュという人。
結果として、チンジュは仕官できずに無職の生活を送ったとか。
この手の陰謀が横行するときに、国家はすでにして衰退の絶頂にあります。
ひどい言いがかりですよねー。
こーゆーふざけた処罰を、ぜひとも小説の中で書きたい!(笑)
最強の敵ってこういう環境の中で作られるような気がします。
三国志の中で、コウコウと主君のリュウゼンは無能と描かれています。
ひょっとして、チンジュさんの復讐だったのかなあ。
ペンは剣よりも権力よりも、暗君よりも強く正しいのですね。
ちなみにこのチンジュさんのお父さんは、蜀で処罰をされています。
【泣いてバショクを切る】で有名な、バショクさんの部下だったようで。
登山バカの罪をいちぶかぶる形で、バショクともども孔明からの罰を受けたとか。
恨みを持っていても不思議じゃないですよねえ
にもかかわらず、孔明の評価がそれほど悪くない。
むしろ、政治としては最大限の評価を与えている。
このあたりの記述も、孔明の異様なまでの伝説発端かもしれませんね。




