第4話
今日もまた1日が終わる。
悪い夢…。
そう…きっとこれは悪い夢…。
目が覚めたら隣には前と変わらず奈々がいる。
いつの時もそんなふうに思っていた。
「樹、おはよう。あ、藤崎くんもおはよう。」
「たかむらー、その樹のついでみたいのやめろよー。」
直弥が笑いながら奈々に向かって言った。
「気にしない、気にしない。」
奈々も笑いながら直弥に言った。
大学にいる時はほとんど俺達3人で行動している。
もちろん3人で遊ぶ事もよくある。
直弥にも彼女がいるが遠距離恋愛だ。
彼女とはもう大分長く付き合っていてお互いをよく理解しているらしい。
やっぱり最初のうちは会えなくて辛かったり、不安になったりしてたみたいだが、今では辛くなるのは仕方ないけど不安になる事はないとのこと。
「そうだ。あさって彼女がこっちに来るから紹介するよ。」
実は俺はまだ直弥の彼女に会った事がない。
「ただ、その日遅くなっちゃうみたいだから樹ん家でみんなで会おうよ。」
「全然いいよ。」
「じゃあ私が明日掃除手伝ってあげるね。」
翌日、俺と奈々は1日かけて丁寧に掃除をした。
「これでいつ来ても平気だね。てか、樹の部屋汚すぎ。」
冗談まじりに奈々が言った。
「男の部屋なんてこんなもだって。」
「ねぇ樹?私、明日バイトで遅くなっちゃうかもなの。」
「そうなんだ。」
「だからもし私の方が遅くなっちゃったら藤崎くん達と迎え来て。」
俺は笑顔で頷いた。
そして当日。
俺はこの日を迎えちゃいけなかったんだ…。
けれど坂を転がる石は自分では止まれない…。
坂が終わるか…石が壊れない限り…。




