表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
四季  作者: 藤崎奏
3/6

第3話

今日もまた1日が終わる。


部屋の窓から星が見える。

流れ星がひとつ…ふたつ…。

あんなにも綺麗だった流れ星が、今ではこんなにも寂しく見える。

俺は…。





奈々と旅行に来ていた。

2人で遠くまで来るのは初めてだ。


奈々にとってはこの場所自体が初めてのようで、楽しんでいる様子が可愛く、喜んでくれているのを見ると幸せな気持ちになる。


夜になって、お気に入りの場所に奈々を連れていった。


「綺麗だね。」


夜空いっぱいに広がる星を見て奈々が言った。


「そうだね。」


「あれが織姫と彦星かな?1年に1回しか会えないなんて切ないよね。私はやだな。」


「そうだね。」


「さっきからそればっかぁ。あ…流れ星だ。」


空白の時間が流れる。

星を眺める奈々を見て、俺は言葉を失った。


見とれてたんだ。

いや…少し違うな。

今に始まった事じゃない。

もうずっと前から…初めて会った時から俺は奈々に見とれている。


いつ以来だろうか。

こんなにも星が綺麗と感じるのは。


「連れて来てくれてありがとう。」


奈々が言った。


あぁ…そうか…単純な事だったんだ。

奈々がそばにいる。

奈々と一緒に見てるから…だから綺麗と思えるんだ。


この場所に連れて来た人はたくさんいる。


今までは、ここからの夜景を見て喜んでいる姿…それを見るのが好きだった。

裏を返せば、俺自身は夜景を見てはいなかったんだ。

もちろん、それが好きなのは今でも変わらない。


決定的に違うのは俺自身も綺麗と思えた事。

それを奈々は気づかしてくれた。



けれど俺は奈々の思いには気づかなかった。

気づこうとしなかった。

いつだって自分の事ばかり…。

そして後悔する事になる。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ