悪夢のような日常を
この作品は小説家になろう初心者が作成したものですので、どこかおかしかったり話が面白くなかったりします。
それでも見てくれると嬉しいです。
この世界には沢山の犯罪者が蠢いている。
詐欺や強盗は日常茶飯事、暴力団も増え始めていて文字通り無法地帯と化した日本では元の日本を取り戻そうと犯罪者を排除する役割を担う殺し屋が存在した。
コツ…コツ…コツ………と1つの足音が鳴り響く。
「おい、どこに行くんだ?」
『ひっ……なんなんだお前はッ…!?』
「…?まさか俺の事知らないのか?」
『は……?』
「俺はレイ、悪夢の1人だ。」
悪夢、それは数ある殺し屋のグループの中で頂点に立つグループと言われている。
その中でも、最高戦力と言われているのがレイを含めた前線部隊。
『悪夢のレイだとッ……!?』
「…本当にここ臭ぇ。」
「麻薬ばっかじゃねぇか……。」
『違うんだッ…!』
「「何がどう違うってんだ!!!」」
『それはッ……』
「本当に勘弁してくれ。」
「俺だってなぁ、人殺しなんかしたくねぇんだよ。」
「けど、日本のためにやってんだ。」
『ッ……』
「お前らみたいな犯罪者が増える度、俺らは掃除をしなきゃいけない。」
「少しはこっちの身にもなってほしいわ。」
「だから、未来のためにも死んでくれ。」
『お願いだ!許してくれ!!』
「許す…?俺が許すとでも思うか?」
「今この場で許したところで、お前はまた犯罪を犯すだろう。」
『そ…そんなことはしないッ!』
「いーや、するね。」
「俺だったらする……。」
そう言って彼は無線機を取り出した
「どうします?リーダー。」
《問答無用で射殺しろ》
無線機から聞こえてきた男の声は恐らく悪夢のリーダーだろう。
「了解です」
「残念だな…笑」
そう彼は嘲笑い、その場にはたった一つの銃声だけが響いた。
「終わりましたよ、リーダー?」
《ご苦労、それじゃあ帰ってきてくれ》
「寄り道は~……」
《帰ってこい》
(チッ……)
「わかりましたよ……。」
「ユウキ、部下達と後処理頼む。」
「了解っす。」
「終わったらなんか奢ってやるよ。」
「マジっすか!?」
「終わったらな。」
「よしお前らやるぞ!!」
(ほんと扱いやすいわ)
そして、現場を後にしてアジトへと帰っている道中にて
レイの苦手な同僚に会った。
「……」
「おい無視すんなよ。」
「お前いつも香水臭ぇんだよ。」
「僕に回ってくる任務的にしょうがないだろう?」
彼はレイの同僚であるレオン。
大体の任務が潜入任務で仕事によっては女性達がくっついてくるため香水の匂いが混ざりすぎて臭いのでレイは苦手らしい。
「だからって…匂いキツすぎだろ……。」
「まぁ流石に今回は僕でもキツかった。」
「……そんなんどうでもいいんだよ。」
「早く俺をアジトに帰らせろ、リーダーが待ってんだよ。」
「分かったから…笑」
基本的に悪夢のリーダーは遅刻すると説教が始まるので、レイは面倒事を避けようと急いでいるのである。
(ったく…レオンのせいで時間が無駄になっちまった…。)
「帰ったら説教だろうなぁ……逃げようかな…。」
と言っている間にアジトに着いてしまった。
「……ただいま帰りましたぁ~」
「3分遅刻だ」
「3分くらい大目に見てくださいよ」
「無理だな」
彼の名はカイ。
悪夢のリーダーで、近距離、遠距離、全てこなすため一部のメンバーからはバケモノと呼ばれている。
「いやいや…てか今回遅れた理由は俺じゃないんですけど!?」
「説教ならレオンにしてくださいよォ!!」
「はぁ……今回は見逃す。」
「だが次はない。」
「あざす……。」
「では、報告を聞こう。」
今日の成果を全て報告していると、部屋にノックの音が響いた。
「カイさんいますか?」
「どうした?」
「お客様がいらっしゃってます。」
「客?」
「恐らく詐欺かと思われます。」
「分かった、俺が行こう。」
「レイ、報告は後だ。」
「了解です。」
「しばらくここで待っているといい。」
そう言い残し、カイは行ってしまった。
(最近また詐欺が増えてきたな……。)
(大元を潰した方が良さそう。)
(でも、仕事が溜まってるんだよなぁ……。)
すると、誰かがノックもなしにドアを開けてきた。
「…ノックはするものじゃないのか?」
「カリン。」
「うわぁ!?すみません!!」
「って、レイさんじゃないですか!!脅かさないでくださいよ!!」
「ノックをしないお前が悪い。」
「すみません……。」
「ところでカイさんはどちらに?」
「あぁ、詐欺の対応に行ったぞ。」
「またですか……。」
「ここ最近また詐欺が増え始めたよなぁ。」
「ですねぇ……。」
リーダーを待っている間にカリンと雑談をしていたら、いつの間にかリーダーも詐欺の対応が終わってたみたいで
「気が緩みすぎだな。」
「いいじゃないですか、アジトにいる時くらいは気を緩めないと疲れますし。」
「…続きを聞こうか。」
「あ、はーい。」
数十分後
「以上です。」
「ご苦労。」
「カイさん、少しいいですか?」
「レイさんもそのままで。」
「聞こう。」
「明日この近くでテロが起こるという情報を抜き出しまして。」
「テロねぇ……。」
「私達のこのアジトもテロに遭う可能性があり、人員を揃えて迎え撃つか、拠点を変えるかで迷ってまして。」
「何分、こういう事は初めてでどうしたらいいか分からないんです。」
「俺は迎え撃つに賛成」
「レイさんは迎え撃つ…と。」
するたずっと黙っていたリーダーが口を開いた。
「迎え撃ったあと、無事勝利できれば拠点を変えよう。」
「この拠点も長いこと使っていたからあちこちが劣化してきている。」
「それでいいか?」
「「はい!!」」