第1話
この小説はイジメのお話です。
酷い表現が含まれています。
苦手な方は注意してご覧下さい!
<登場人物紹介>
大野優樹奈 江口夏子
南小学校の6年生。 優樹奈の親友。
暴力的な問題児だが、 いたって普通の子。
なぜか夏子とだけは仲がいい。 頭の回転が速く、頼れるお姉さんのような存在
とにかくキレやすく、喧嘩好き。 だが、気が小さい。
鈴木春奈 田中先生
優樹奈たちと対立している。 個性的な生徒が多い6年の担任。
気が強く、いじめの中心人物。 優樹奈と大喧嘩をして骨折の経験あり。
大きなことを言うが、まったく頼れない。
山崎亜柚
転校生。
気が弱いが、友達思い。
※話が進むにつれ、増えるかもしれません。
「ねぇ夏子!今日転校生が来るらしいよ!」
授業中にもかかわらず、優樹奈が後ろを向いて嬉しそうに報告する。
「えっそうなの?知らなかった!で?男子?女子?」
夏子は興味津々で優樹奈に聞いた。
「それがさぁ女子らしいんだよね。イケメンの男子ならよかったのにさー。」
優樹奈がおどけながら言うと、夏子はにこにこ笑って言った。
「優樹奈ったら、男子はみんな馬鹿だなんて言ってるくせにぃ。」
すると優樹奈は夏子の肩を叩くと言った。
「うるさーい!それとこれとは別なんだもん。それよりさ、今校長室にいるらしいから 一緒に見に行こうよ!」
「マジで?行く行く!」
2人は席を立った。
「おい!授業中だぞ!無駄話もたち歩くのもやめろ!」
担任の田中が怒鳴った。
「うるせぇな。どーせつまんない授業じゃん。」
優樹奈が睨んで言いながら教室を出ていった。
夏子もついていくように教室を出た。
「こらーっ!待て!」
教室から田中の怒鳴り声が聞こえた。
「ねぇちょっとヤバかったんじゃないの?」
廊下で夏子が心配そうに言う。
「いいっていいって。どーせ聞いててもしょうがない授業だったしさ。」
優樹奈は余裕の笑顔で答えた。