一方その頃、ガンナーの彼女は
そこは地下深く。暗い監獄の中。
とある一つの牢屋の前に、一人の青年が立ち止まる。
その青年が牢屋の中をのぞくと、そこには狼の耳と尻尾の生えたリテール族の姿があった。
金髪のリテール族。だが獣の耳は、灰色をしている。年齢は12歳前後とかなり幼く見える。
壁を背にして座り込むリテール族の少女に、青年は話しかけた。
「おやおや元気がないですねぇ。せっかく今日は良い知らせを持ってきてあげましたのに」
その少女は青年を無言で睨みつけた。
「おおこわいこわい。大丈夫です。今日は実験をしませんよ。その変化のあとは、二週間はおかないと次の段階に進めませんから。あくまで、良い知らせを持ってきただけです。もうすぐ、あなたのお友達もこの実験場へとやってきますよ。いやはや、まさか妹に捕まるとはね。余計なことを言う前に、実験材料として使うことにしました。そのほうが、彼らもこの国のために働けて満足でしょう」
牢の中の少女。その瞳は青年を睨みつけ、いらだちを表している。
「おお怖い怖い。せっかく良い知らせを持ってきてあげましたのに。そろそろお暇しましょう。次の段階となる実験、死なずに生き残ることを祈っております」
牢の前を立ち去ろうとする青年は、牢の中で自分を睨みつける少女に、小さく手を振った。
「ではまた会いましょう、リーナさん」




