2.
青い水玉のパジャマに着替えた。
今日買ったピアスを改めて見ると、買わない方が良かったかなぁとか可愛いからちょっと高いなぁとかの考えが浮かんだ。
どうしよう、今つけようかな。
悶々と悩むけど、もし、もしもだけど異世界に転移できるのならホテルで消えてしまったら問題になるかもしれないという答えに至った。
異世界に行けるという淡い期待を抱きながら、私は手入れのされたベッドに寝転がる。
目をつぶると、意識のそこに沈んでいった。
朝、目が覚めた。今日がチェックアウトの日だ。
フロントでチェックアウトを済ませ、5年前に買った青色の愛車に乗って、まぁまぁ距離のある温泉にむかった。この温泉に入って、それから帰るのだ。
温泉に着いた。山の中の温泉で秘湯と呼ばれているらしい。そんなに人はおらずThe・自然って感じ。マイナスイオンとかがでてるのかな、なんかテンションとかもろもろ上がってきた!
そんな、ワクワク気分でのれんをくぐって入ると、老舗旅館みたいな玄関が。どこからが女中さんとか女将さんとか出てきそう。
五右衛門風呂に立派な露天風呂に檜風呂、お湯は源泉かけ流しもうお肌はツルツル。人はまばらだったけどめっちゃ満足!ひとがすくなくてよかったかも。
温泉を満喫して旅館『緑』というそうだ。というかそのままだな。『緑』をでて車に乗り込み、実家の方向に走り出した。
温泉旅館は空想上のもので現実にある旅館には全く関係ありません。