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俺様アレルギーの私が俺様属性に愛される悪夢みたいな話  作者: Sio*
俺様アレルギーの私が俺様属性に愛されるまで
2/11

01.状況を整理してみました


よぉーし、まずは状況を整理するところから始めよう。


私の記憶にあるゲームと同じく、物置部屋を個室として割り当てられた私は、色々ありすぎて疲れたので休むと言い、最低限置かれたベッドに寝っ転がり、頭を回転させた。



まずは自分のことだ。


如月野央…たしか公式はデフォルト名等は一切付けていなかった。

よくよく考えれば私が付けた名前である。まじか。


思い出すのもゲームと同じ。

大学の演劇サークルで脚本を担当し、賞を頂いたことやその楽しさから脚本家を目指し、派遣で働きながらコンペや営業を繰り返す日々。


その中で、趣味で書いていた脚本に出てくる歌を自分で作詞したのだが、行きつけのカフェで失くしてしまった。


落ち込んでいたら最近仲良くしてくれていた店員さんが、自分は行けなくなったからと、とあるアイドルのライブチケットを譲ってくれた。


そのアイドルが攻略キャラクターである、Elysion(エリュシオン)だ。


そのライブで、新曲として歌われたものは、失くした歌詞と全く同じものであった。


その後、偶然会ったお世話になっているプロデューサーに誘われてライブの打ち上げに参加したが、様々な偶然が重なり、相当恥をかかせてしまった。

それに激怒したプロデューサーは私に仕事が行かなくなるよう根回しをし、私は脚本の仕事が一切貰えなくなってしまった。


そこで手を差し伸べるのはElysionだ。

私が趣味で書いた歌詞が失踪したお抱え作詞家と作風が似ている。

失踪したことがバレ、大事になるのを防ぎたいので、ゴーストライターとなり節目である10周年ライブ用の曲の歌詞を書くこと。

完遂出来れば脚本家としての仕事を斡旋するという事。

ただし、バレるのを防ぐのと、監視をしやすくするため、共同スタジオにて同居すること。


仕事を干された私は、藁にも縋る思いでその条件を飲んだ。




とまぁ、長くなったけど、ここまでがゲームのプロローグだね。


その後疲れただろうと言って一番風呂を譲ってくれるのだが、私が入ってるのに気付かず乱入してくるところから個別ルートに入っていくのだ。


追加キャラである失踪した作詞家以外、各キャラが乱入してくるのだ。


その中で、今回乱入してきたのはElysionのセンター、篠村恭平。


イメージカラーは赤で、たしかこのグループの言い出しっぺだ。

27歳で、メンバーの中では最年少だが、元々トップアイドルだった父の血を受け継いでいるため、そのカリスマ性とプロデュース能力は群を抜いて居る。

Elysionが所属している篠村プロダクション(通称シノプロ)の代表でもある。


メインビジュアルのセンターに描かれるタイプの人である。

たしか現実世界でも人気が異様に高かった。シナリオが高評価らしい。


それ以外もきっと深く関わってくるだろうから思い出してみよう。


まずはサブリーダー的存在の藤堂一樹。

メンバーの中では唯一の大卒で、元はでかい広告代理店の跡取り息子だ。

29歳で、イメージカラーは青。

みんなのストッパーでおかん的存在だったのを覚えている。…表裏激しいけど。


次に、アイドルに一切興味なかった主人公が唯一知っていたという五十川航大。

元々劇団にいたこともあって、演技力は一流俳優と同等か、それ以上のレベルでいくつも作品を掛け持っている。

家ではゲーマーで、猫のでかいぬいぐるみを愛用してた気がする。

恭平と同級生だったかな。


始めた当初は癒しだった青柳陽斗、通称アオちゃん。

背が高いのと、モデルの姉、デザイナーの義兄の影響でファッションデザイナー兼モデルとしてやっている。

いつもにこにこ優しくて、どのルートでも心の拠り所だったし、彼のルートは涙無しには読めなかった。


最後に、蜷川望夢。最年長で、このグループのリーダーだ。

彼の作る楽曲がきっかけで、恭平はElysionを結成しようと決めたと過去編で語っていた。

それ程彼の曲は素晴らしいってことだ。

ただ、生活能力が0で、集中すると何日もご飯睡眠を抜くという。死んじゃわない…?私みたく。


とりあえず思い出せるのはこれくらいかな。

主人公が全くと言っていいほどアイドルに興味がなかったから、彼らもその前提で動いてくれるのは今この状況を把握しきれていない私には助かったのかもしれない。


メモ替わりに使っていたルーズリーフを仕舞い、布団に潜り込み、瞳を閉じた。


願わくば、せめて、せめてルート変更が出来ていますようにと強く思いながら…。

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