ギルド実装と新しい出会い
そんなこんなでレベル50くらいになった頃だったでしょうか。ラテールに『ギルド』というものが実装されました。
ギルドとは、仲間同士の集まりのことです。同レベル帯の人が多いギルドに入ればPT狩りがしやすくなりますし、チャット好きの多いギルドに入れば退屈な作業もお喋りしながらできるようになります。
ギルド実装時、ラテールではキャンペーンが始まりました。『ギルドに入ろうキャンペーン』みたいなやつです。
1・2週間ほど後の指定期日にギルドに所属している状態であれば、アイテムが貰えるというキャンペーンです。
ギルド作成にはちょっとしたレアアイテムと、結構なゲーム内マネーが必要になります。そのため、自分でギルドを立ち上げるよりも適当なギルドに入って済ませようとする人は非常に多かったです。
私もそのタイプで、早速適当なギルドを見繕って入りました。確か公式HPの交流掲示板に募集のあったギルドだったと思います。
当時のギルドの所属人数は、確か最大15人。これはすぐに埋まりました。
しかし私が所属したこのギルドは、あまり私の肌に合うものではありませんでした。いわゆる『無言ギルド』だったのです。
ギルドに所属していると、同じギルドのメンバーがログインすると『○○様が接続されました』といったメッセージがチャットログに表示されます。
たいていのギルドはその時に『こんにちはー』などと挨拶をすると思うのですが、このギルドはそれすらなく、みんなひたすら無言でそれぞれのプレイに集中していました。
もちろんそれはそれで需要がありますし、決して悪いというわけではありません。しかし私としては他の方との交流もしてみたかったので、キャンペーンが終わった後にはこのギルドを抜け、同じようなレベル帯の人が多くて楽しそうなギルドを探しました。
そして、今後ずっと所属することになるギルドに出会います。
ググれば当時作ったギルドのホームページが出てきてしまいますので、以降は仮名を使います。
私は今度は『したらば』という外部掲示板でまったりしていて楽しそうなギルドを探しました。そうして、『すろーらいふ!』というギルドを見つけたのです。
ギルド名や文章からも、何だか楽しそうなギルドの感じが伝わってきました。
私は早速ギルドマスターの『どみの!』さんにゲーム内で連絡をとりました。
どみの!さんの対応は迅速でした。早速今から面接をすることになりました。
そう、面接です。
今はどうなのかわかりませんが、少なくともこの頃、ラテール以外のMMOでもギルド加入時には面接の後に仮入団をするのが主流でした。
ガッツリプレイの人達が集まるギルドだと、加入希望者の装備をチェックすることもあるのだとか。
とは言っても、ここの場合はそこまでキッチリした面接ではありませんでした。すろーらいふ!では、初対面の人に挨拶ができて敬語が使えればそれでOKでした。
そうすると次は、仮入団という形になります。
一週間ほど実際にギルドに加入してみて、本当にすろーらいふ!に所属するかどうかを、今度は加入希望者である私が判断するのです。
仮入団して、ギルドの空気を掴みます。
すろーらいふ!はチャットも盛んで皆ノリが良く、レベルも私に近い人が多かったです。
私は仮入団期間が終了すると、迷うことなく本加入をしました。
すろーらいふ!は15個のメンバー枠のうち、10個ほどが埋まっているような状況でした。イン率が高いのは5・6人ほどでしたが、その中に私とレベルが近く、レベリング速度もほとんど同じ人が3人いました。
ラテールのパーティは4人まで組めます。数もちょうどぴったりだったため、以降この4人でPTを組むことが増えます。
まずはギルドマスターのどみの!さん。私と同じく槍ファイターでした。
そしてメンバーの『のしげ』さん。両手剣ファイター。
同じくメンバーの『伊勢_あかり』さんは片手剣シールダー。
ちょっと脳筋気味に偏っていますが、ラテールではこのくらいがちょうどいいのです。
レベル帯が違ってPTをあまり組めなかったギルドメンバーも非常に気の合う人達でした。
街で偶然ギルドメンバーに遭遇してそのまま数時間チャットをしてしまい、気がつけばモンスターを一匹も倒さずにログアウト、なんてことも日常茶飯事でした。そしてそれが不快ではなかったのです。
やっぱりMMOは人と一緒に遊んでこそだと思います。
これを機に、私は更にラテールにはまり込みました。