ユニーク装備とネタ装備 その5
さて、次にご紹介するのが最後のユニークになります。
最後はもちろんアレです。
皆様お待たせしました。
そうです、シールダーの鈍器のユニーク装備、『サンドハリケーンハンマー』です。
ラテールのユニークを語る上で、これを外すわけにはいきません。
これは先ほど紹介したピラミッドの手前にある、『砂漠地帯』に出る『サンドマン』という敵が落とします。
サンドマンは体が砂でできた、アラビアンな雰囲気のあるムキムキの山賊です。
そしてサンドハリケーンハンマーは、そんなサンドマンがTの字に両腕を伸ばした形状の鈍器です。上で紹介したフラワーセクシースタッフと同様に、モンスターがそのまま武器になったパターンです。
まぁパターンと言ってもこの2例くらいしかないのですが。
ビジュアルのインパクトもフラワーセクシースタッフと同じくらいあります。はっきり言ってしまうと、きもちわるいです。
そして鈍器のスキルは武器を振り回して何度も攻撃するタイプのスキルが揃っているのですが、ムキムキの男を振り回す鈍器シールダーの姿はなかなかコミカルで人目を引きます。
そしてこのサンドハリケーンハンマーがユニーク装備の王のような扱われ方をしている最も大きな理由は、その名称にあります。
と言っても、『サンドハリケーンハンマー』という、修正後の名称の方ではありません。
そうです。この装備は、ラテール誤訳シリーズの最後の一つなのです。
『エモーション』が『イモティコン』であったように、そして『忍者飛刀』が『ニンザビも』であったように、こいつも機械翻訳で妙な翻訳をされてしまった被害者なのです。
β時代、この武器は『サンドマン腰ケーンハンマー』という名称でした。
非常に高いトキメキ力を感じますね。翻訳のどさくさに紛れて、どこかから腰が現れました。
愛称はもちろん『腰ケーン』。『腰』だけでも通じました。
『イケメンを腰で倒した』という文章は、ラテールのプレイヤーにとっては何の違和感もない普通の文章だったのです。
むしろサンドハリケーンハンマーという正式名称の方が通じない可能性は高いでしょう。
そして当時、鈍器という武器はレンジャーの石弓と並ぶ不遇職という扱いでした。火力が低かったのです。
この武器はそういった鈍器自体の不遇さもあいまってか、イジられにイジられました。
その結果かどうか分かりませんが、腰ケーンは全ユニーク中ぶっちぎりで安価でした。
おそらく二番目に安かったのは片手剣の『ポックルソード』ですが、当時の腰ケーンはその半額程度で買えちゃいました。
『ネタ武器』という風評被害で価格破壊が発生していたのです。
念のため言っておきますが、腰ケーンは決して弱いユニークではありません。鈍器という武器全体が弱かっただけなのです。
現にその価格破壊を利用して、通常のユニークよりも遥かに安く腰ケーンを強化し、エンチャントまでした人を知っています。彼は「腰ケーンは安さも魅力だけど、一番良いところは壊れても何も思わないところ」と語っていました。
腰ケーンの扱いは、だいたいそのような感じだったのです。
風評被害に晒されているためか価格が安すぎるためか、腰ケーンを狙ってサンドマンを狩る人はあまりいませんでした。
以前一度だけ、アップデートの失敗で特定の敵が攻撃してこなくなるバグが発生したことがありました。すぐに再メンテナンスされることが予想されましたが、その前にこのバグを利用しようとしたプレイヤーは、残念ながら少数いました。普段は狩れない格上の敵を狩り、経験値やユニークを手に入れようとしたわけです。
このバグが発生した特定の敵に、サンドマンも含まれていました。
私は気になって砂漠地帯へ行き、全チャンネルを回って腰ケーンを不正入手しようとしているプレイヤーがいるかどうか探してみました。しかしそんなプレイヤーはいませんでした。
ちなみにこのサンドマン、射程の長い武器であれば地形を利用してノーダメージで倒せるハメ技があるのですが、実際にそれをしているプレイヤーも見たことがありません。
さて。
これで初期4職については、石弓以外の全ての武器で1種類は紹介し終わりましたかね。
均等に紹介するつもりはあまりなかったのですが、結果的に石弓以外は平等な感じにできて良かったです。
他にも5つ目の職業として追加された『エンジニア』の『カバン』という武器にも『クイーンアントバッグ』という人気の高かったユニークがあります。
それと紹介できませんでしたが、ナックルにも『雪輝忍牙』という物凄くかっこいいユニークがまだあります。長いこと最終狩場のボスを勤めていた『雪輝丸』という敵が落とします。油断すると一瞬で殺されるほど火力が高いボスで、『ゆっきー』と呼ばれて恐れられていました。
あとは全職が装備できる特殊なユニーク装備で言うと、盾の『コングキャサリンガード』や短剣の『アメ短剣』、鈍器の『ウガウガ石斧』など、楽しげなユニーク装備はまだもう少しあります。ですがそこまで言及すると本格的に長くなってしまうので、今回は名前だけの紹介に留めておきます。
石弓のユニーク装備ですか?
うーん、ユニーク装備の乏しさも石弓の不遇要素だったのですが、その辺りを説明しようとするとかなり長くてややこしい話も絡んできてしまうのです。
ですがせっかくなので、次回はそのややこしい話でもしましょうかね。




