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ユニーク装備とネタ装備 その1

 おしゃれに敏感なプレイヤーの多かったラテールでは、武器もファッションのうちと考える人も大勢居ました。


 私などはその典型で、新しいファッション装備が実装された時にまずチェックするのは、デザインがウルフスピアに合うかどうかでした。


 そのようにしてレベル10から110までずっとウルフスピアを使い続けた私ですが、実は一度だけ他の槍に浮気しかけたことがあります。


 それは『怨念桜ソウルスピア』というユニーク武器です。


 『桜木の湖』という綺麗な桜が咲いているマップに出る、『怨念桜』という敵が落とす槍です。その名の通り桜の意匠が入った槍なのですが、デザインが派手すぎずに良い感じの渋さにまとまってるのです。これがものすごく好みのデザインで、キャラを和風にまとめてみようと三日ほど桜木の湖に篭りました。

 しかしドロップはせず、ムシャクシャした私はいつものルーティーンで精神を安定させようと狼を狩りました。そうしたらすんなりと狼槍がドロップしたため、そこで狼槍と生きることを決めました。



 ラテールには他にも、デザインの良いユニーク武器がたくさんありました。

 今回はその中でも、特に私が好きなものやネタ装備として親しまれていたものをいくつか紹介していきたいと思います。



 まずは『ラブリーパンチングスピア』。すみません、また槍です。


 これは槍の先端、普通であれば刃が付いている部分にボクシンググローブがはめられた武器です。有名なボクシング選手が練習で使ってたみたいなやつですね。

 明らかにネタで作られた武器ですが、結構な重厚感のあるデザインにまとまっています。ネタ要素抜きに見てもかなり好きな部類ですね。


 これは『ラブリーコング』という、肩におじさんを乗せたメスのゴリラが落とします。こいつはかなり湧きが少ないボスなので、この槍は結構な高額アイテムでした。ですがその存在感のあるデザインからファンも多く、『亀○槍』の相性で親しまれていました。

 高額すぎるため、強化やエンチャントをしてまでメインで使っていた人は非常に少数だったと思います。というか居たんですかね? 少なくとも私は見たことないです。


 そのためメインの使い道は友人と集まった時のおふざけや、スクリーンショット用のネタファッションでしょう。何かのイベントの集合写真でたくさんのプレイヤーが写っている時、だいたい一人はこれを装備してるひょうきん者がいると思います。

 私も紳士の嗜みとして、いちおう一本だけ持っていました。



 次は両手剣の『スペックタホラーソード』。


 切っ先の辺りにコウモリの羽があしらわれ、剣の腹には何やら叫んでいる顔が付いている幅広の剣です。ホラーと言うにはややファンシーな印象を受けます。名前が長いので、プレイヤーからは幽霊剣と呼ばれていました。

 これは『スペックター』という2頭身の死神が落とします。スペックターはBGMに定評のある不気味な洋館、『ポウ邸宅』に出てくる敵なのですが、こいつがなかなか手ごわいのです。


 ラテールではほとんどの敵はプレイヤーキャラクターと同じように地面を歩いているため、危ない時はジャンプして梯子などに掴まれば急場を凌げます。しかしこのスペックターは宙に浮いています。足場など関係なく追いかけてきて、しかもその攻撃は結構な遠距離まで届きます。そのため逃げ切るのが難しく、ユニークを求めて背伸びして来たプレイヤーが返り討ちにされているのを何度も見ました。


 そしてこの剣、特筆すべきはその性能なのです。


 ユニーク装備にはそれぞれ、固有の特殊能力があります。特定のスキルを強化したり火力の底上げをしたりというのが一般的ですが、このスペックタホラーソードは一味違いました。


 その能力は、『攻撃時に低確率で5秒間無敵化する』というもの。

 これが破格なのです。


 ラテールでは経験値効率の良い狩場はたいてい敵がうじゃうじゃいる場所、いわゆる『鬼湧きマップ』です。そして両手剣のスキルは、強力ですが攻撃しながら前進するものが多くなっています。

 そのため両手剣はPT狩りをしている時でさえ、一人で敵集団に飛び込んでいくことが多くなります。結果事故死も多かった両手剣ですが、幽霊剣を装備すればその状況が一変します。


 と言うのも、鬼湧きマップでスキルを使うと複数の敵にヒットすることになります。たった1つスキルを使っただけで10回近く攻撃が当たった、なんてことはザラです。幽霊剣の効果発動は低確率ですが、敵が多い時には結構頻繁に発動してくれるのです。必要な時にこそ発動しやすくなるという、非常に使い勝手の良い効果だったのです。


 それに幽霊剣の効果が発動すれば、ひたすら全力で攻撃できるようになります。防御面の強化は火力の増強にもなったわけですね。


 ラテールでは火力が全てで、力こそパワーです。このラテールというゲームは、『殺られる前に殺れ』が正義のトキメキファンタジーなのです。この幽霊剣は、まさにその正義を体現する武器と言えるでしょう。


 まぁ幽霊剣を当てにして突っ込んだら全然発動しなくて死んだ、みたいな話もよく聞きましたが。


 それでもこのスペックタホラーソードは全ユニーク中で最も強い武器だったんじゃないでしょうか? 少なくとも当時はそうだったと思います。

 当時の高レベル両手剣は大体これを使ってました。

予想以上に長くなったので五分割します。

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