武器とスキル
四つの職業、ファイター・シールダー・レンジャー・マジシャン。
しかし大抵は職業だけではなく、使用する武器毎に分けて語られます。同じ職業でもどの武器を使うかで、強さも特徴も使い勝手も大きく変わってくるのです。
そして大抵の武器は、その職業でしか使えない専用武器となっています。その専用武器はそれぞれ
ファイターは両手剣と槍
シールダーは片手剣と鈍器
レンジャーは弓と石弓
となっています。
そしてマジシャンの専用武器は杖だけですが、魔法の属性が火・水・風・地の四種類となっています。
それと特殊なものとして短剣とナックルがありますが、それはまた次の機会に。
ファイターだった私は槍を選びました。理由は単純で、両手剣が何となくありきたりで嫌だったからです。
当時の槍ファイターがどういう位置づけだったのかというと、『三大地味職の一つだった』と言うのが一番分かりやすいでしょう。
そう、影が薄かったのです。
対して両手剣は三大火力職の一つ。ゲームの花形です。
取れるスキルには限りがありますので、一度槍を選んでしまったからにはもう止まれません。私は修羅の道を歩きはじめました。
どうしてここまで差がついてしまったのかというと、やはり攻撃スキルの差でしょう。
攻撃スキルは基本的にどの武器も一次スキル、二次スキル、三次スキルと呼ばれるスキルがそれぞれ二つずつあります。確か二次スキルを覚えるのがレベル20、三次スキルを覚えるのがレベル40だったはず。
そして槍は、その中の二次スキルが二つとも使い勝手が悪かったのです。発動まで時間がかかり、発動後の隙も大きい。PTプレイしている時、二次スキルを使った瞬間に仲間が敵を倒したりしたら目も当てられません。皆がサッと次の獲物へとに移動していくのに、私だけ何もないところでブンブン槍を振り回すのです。顔から火が出ますよマジで。
まぁその代わり三次スキルが二つとも極めて優秀なのですが、それでも使えるスキルが二つ少ないというのは大きなディスアドバンテージだったのです。確か当時の攻略wikiに、『槍ファイターになるならレベル40までは両手剣を使いましょう』みたいなことが書いてあったと思います。
しかし、槍はただ影が薄かっただけではありませんでした。
槍ファイターは三大地味職であると同時に、二大萌え職の一つでもあったのです。
槍の一次スキルに『疾風』というスキルがあります。槍の真ん中を持ち、体の前でぐるんと回して前後の敵を攻撃するスキルです。
そしてコレを使った後、槍ファイターは笑顔でポーズを決めるのです。顔文字で表すと ☆(ゝω・)vキャピ です。これが非常にかわいいのです。
もう一つの一次スキルが微妙な性能のため、三次スキルを覚えるまではほぼコレ一本で戦うといっても過言ではない超重要スキルです。
そのため、槍ファイターとPTを組んだ他プレイヤーからは、槍ファイターがこう見えます。
たまに置いてけぼりにされながら必死でPT集団についていき、要所要所でキャピキャピするプレイヤー。
これが一部の人の心を掴んだわけです。
ちなみに二大萌え職のもう片方は水マジシャンです。
水マジシャンの一次スキルはシャボン玉。ふーっと大きなシャボン玉を出し、それに包まれた敵をキラキラしたお目目で見つめるスキルです。これがどちゃクソかわいいのです。
このかわいさのおかげで、水マジシャンという修羅の道を選ぶ人は割と多かったように思います。
そう、修羅の道なのです。水マジシャンは槍以上の不遇職だったのです。
もともとマジシャンには一~三次スキルが一つずつしかありません。クールタイムも長く、マジシャンは属性に関わらず、基本的に逃げながら魔法を撃ち込むような戦い方になります。水マジシャンはそんなマジシャンの中でも、火力が一番出ませんでした。ソロは修羅の道なのです。
しかし、そのかわいさからPTでの人気はかなり高かったです。水マジシャンがいるPTはギスギスしないのです。
私も水マジシャンの方と二人PTを組んだことが何回かありますが、ものすごく癒されました。ずっと眺めていられます。そういう時は時間が経つのが早かったですね。
あと、せっかくですので他の三大地味職についても少しだけ紹介しておきましょう。
一つは地属性のマジシャン。
地面から杭みたいなものを出したりして攻撃するのですが、なんだかもっさりしているし、戦闘中の絵面もすごく茶色くてパッとしないためだと思います。しかし火力は普通にありましたのでPTに困ることはありませんでした。
もう一つは鈍器シールダーです。
これについては槍と同じような理由ですね。連打系の持続時間の長いスキルが多いため、PTに置いていかれることが多いのです。それと連打系のスキルが多いために一撃の威力が低く、頑張ってるのにノックバックさせられず、攻撃しながら敵集団に飲み込まれていくところもちょっとした萌えポイントでした。