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すろーらいふ!と4次スキル その3

 槍の4次スキルはどみの!さんと私で一つずつ見せることになりました。


 まずは先にレベル70になったどみの!さんからです。

 どみの!さんが槍の『範囲系』4次スキルを取得します。


 範囲系は槍のメインのダメージソースだったため、ここは非常に重要です。


 ワクワクと見つめる私の前で、どみのさんがスキルを使いました。範囲系4次スキル『龍昇槍撃』です。少し溜めた後、ジャイアントスイングよろしく槍をブンブンと二回振り回しながら前進するスキルです。


「うおおおおお!」

「やったあああ!」



 どみの!さんと私は大興奮しました。



 槍はPT狩りの時は集団に置いてけぼりを食らうことが多いのですが、これは槍のスキルが全てその場で攻撃するものだったからです。他の近接職は一つくらいは攻撃しながら前進するスキルを持っていたため、ノックバックする敵を追いかけることができたのです。それについて行けない槍は、よく『固定砲台』などとからかわれていました。


 そんな槍が、龍昇槍撃の出現で攻撃しながら前進できるようになったのです。もうコンボを中断してちょっとだけ走ってからまたコンボをし始めるような真似をしなくてよいのです。


 余談ですが、このスキルが『龍昇槍撃』なのか『昇龍槍撃』なのか覚えることができないという人は多いです。そういう人は『言いにくい方』と覚えたらいいと思います。『ファイ○ーエ○ブレム』と同じですね。




 そしてあとは『打突系』を残すのみとなりました。いよいよ私の番です。


 打突系の1次・2次スキルは腰溜めに構えて一突き、3次スキルは軽快な三連突きです。しかし優秀なのは3次スキルくらいのもので、1次と特に2次の評価は非常に低いものでした。隙が大きすぎるのです。


 私はこの時点で、4次スキルは十中八九『バババババ』と弾幕のように突きを撒くスキルだろうなと考えていました。突きというシンプルな技のバリエーションなど、もうそれくらいしか残ってないだろうと思っていたのです。しかしそれでも一向に構いませんでした。隙が少ないならば何でも良かったのです。



 なるべくスキル詳細を見ないようにして、4次スキルを習得します。

 そしてワクワクしながら使用しました。



 私のキャラは針吹き出しで『スナイパーランス』と叫びました。嫌な予感がしました。


 私のキャラが槍を振りかぶります。嫌な予感が大きくなります。


 そしてあろうことか、私のキャラは大事な大事な狼槍(ウルフスピア)をブン投げました。投げられた槍は物理法則を無視して手元に戻ります。




「大事な狼槍投げちゃダメじゃないですかwwww」


 のしげさんが笑いました。


「投擲スキルじゃなくて攻撃スキル見せてくださいよwwww」


 伊勢さんも笑いました。

 私は何も言い返せませんでした。


 しかし一番の問題は武器を投げたことではなく、その溜めの長さでした。

 さすがに2次スキルまでとは言いませんが、1次スキルよりも隙が大きかったのです。


 私もどみの!さんも、上がっていたテンションがすっかり下がってしまいました。


 ……じゃあせっかくだし、試しに狩りで使ってみようか。誰かがそう提案しました。

 そうして我々は揃いも揃って見事に一勝一敗だった4次スキルを手に、しょぼしょぼと狩場に赴きました。



 そして全員揃って、綺麗に手のひらを返したのです。



 まず両手剣の旋嵐日蝕(ブーメラン)ですが、前進するスキルばかりで一人だけ集団を飛び出して事故死することが多かった両手剣には良いブレーキとなりました。攻撃も行きと帰りの2ヒット分あり、敵をノックバックさせれば反撃を受けるような隙は生まれませんでした。


 片手剣のデスブロー(地味スキル)は出が早く、攻撃前と攻撃後の隙がほとんどない非常に使いやすいスキルでした。それに単発攻撃であるために一撃の威力が高く、これまでのように攻撃力不足で敵をノックバックさせられない、ということが絶対に起こらない頼もしいスキルでもありました。


 スナイパーランス(槍投げ)は確かに隙は大きいものの、画面外の敵を攻撃できるほど圧倒的な射程と高威力を併せ持つスキルでした。一撃の威力で言うと、間違いなく当時では一番です。ロマンと実益を兼ね備え、少々の隙などものともしない程の優良スキルでした。



 こうして我々の4次スキルお披露目会は、最終的に大団円で幕を閉じたのです。

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