裏切り
今回はいじめっ子片瀬目線でお話が進んでいきます
ー片瀬目線ー
もう歩けないって言われて俺の目の前は真っ暗になった。
将来はサッカー選手になりたいと思っていたがその夢も砕け散った。
俺をひいた車のじじいを恨んだ。その恨みは学校に復帰して上田をいじめて
はらそうと、そう思っていた。
そんなこんなで学校に復帰した俺は手下の中で一番信用している小林に
相談があるとよびだされた。
小林が呼び出したのは人気のない路地裏だった。
手下の近藤が俺の家に迎えに来て車いすを押して行ってくれた。
そこには小林だけでなく俺の手下たちが大勢集まっていた。
俺が来たのを確認すると小林が口を開いた。
「片瀬さん、退院おめでつございます。」
「ああ、それで一体何の用だ?」
俺が答えると小林はニッと笑った。
「実はですねぇ。この学校の番長譲っていただけないかと思いまして。」
俺は驚いた。こいつは何を言ってるんだ。
「な・・なに言ってんだ無理に決まってるだろう」
「ふふ。そうですか。なら仕方ないか。お前ら、やれ。」
小林の目は冷たかった。信頼する手下だった小林はもういなかった。
俺の下についていたやつらが俺を車いすからけり落とす。
「うっ・・・お前らなぜだ‥!」
「番長は強いものがなるものです。確かに今までの片瀬さんは喧嘩がだれよりも
強かった。でもね、その体になった今じゃ強いどころか戦えもしないんですよ。
お気づきでしたか?はっはっは」
そういうと小林は俺の顔を思いきり踏みつけた。
「あんたの時代はおわったんだよ。かーたーせ。あっはっはっは」
俺はボロボロになるまで蹴られ続けた