主人公3旅へ
ダン!と机を叩く音が聞こえる。
「ふっざけんじゃねえ!」
孫策だ。
「何で俺が一々金太郎飴を食うたびに、オヤジは和三盆を俺のなけなしの駄賃で買うんだ!しかもその理由が、もったいない。
だとぉ!?そんなモン、外国人に任せときゃぁいいじゃんかよ!」
意味のわからない物凄い剣幕に、周瑜はその間に入る。
「大丈夫だ、君の通帳の中に、その腐れオヤジの裏金が入っている」
「何処までも黒いな!周瑜!」
ハイタッチをする二人。
「・・そうだ、孫策。」
「ん?」
孫策は周瑜に耳を貸した。
「少しの間、この国の将を増やすために勧誘の道を行こう」
孫策は驚く。
「なんでだよ、こんなにチートな将兵がいるのにか?」
「ああ、明らかに我々は、他国に比べて良い将がいない。
しかも、奴らに影響され侵略されつつある。
だから我々は、世界に散らばる諸将を集め、フリーメイソンや他国に対応出来るように国力をあげたいんだ。」
視線を孫策へ向け、頭を下げる。
孫策は、腕を組んで考える。
(将を集めるんだろ?だったら、強い奴もいるってことか)
「よし、その話乗ったぜ!」
「有難い!では、明日出発だ。」
「応!・・それにしても、俺達だけか?」
「いや、もう一人誘ってある。」
「誰だ?」
長期間旅をするだけあって、連れは自分の相性のいいやつが良い。
そう思っている孫策は、真剣に周瑜に問う。
「そいつは、朱元璋だ。」
「・・誰だ?」
「明を作った人だ。(そんな亊、していたか?)」
「(知らねー)へー、そうか。なんか頼れそうだな。」
「ああ。」
翌日、周瑜と孫策は荷物をまとめ、外に出る。
履いている靴は、大気中の二酸化炭素を吸って炭素のみを取り出し、それを使用して歩く歩幅を増やす物だ。
又、酸素は脚の筋肉や皮膚呼吸に使われ、長時間歩き続けられる。
二人のおぶさっているリュックサックは、中が異次元空間となっているため、
かなりの物量を入れられる。
先述のこともあるため、リュックサック自体の大きさは小さい。
「それにしても、朱元璋はどこだ?」
「・・あそこだ」
「あ?」
木の上にいた。孫策は猿かよ、と思っている。
「・・来ましたか」
「って、お ん な か よ!」
「ありえない」
「まあ、こんな世の中ですから」
「其れで済ませるお前の説得力もスゲェ」
孫策と周瑜は、妻を娶っているため別に動揺することもなかった。
「さーて、でるか・・。」
「で、朱元璋、長ったらしいから、省略『朱麗』」
「わかった」
「よろしく」
「ええ、よろしく」
三人は簡単な自己紹介をして、大陸へと渡った。