主人公1の日常,この世界の歴史と地理
いつの間にか、自分の中での世界地図を忘れていた。
後で変えるところがあるため、地理はどうでもいい。
歴史も正直、この物語では役に立たない。
ただ、役に立つこともあるだろうから、読みやすいように後で訂正する。
私は諸葛亮 孔明と申します。公明ではありませんよ。
それは徐晃殿の字です。今、山下殿と戦っています。
何でかと言うと・・
「おおっとー!待ったは無しだぜ、亮君。」
「くっ、あと山下。そのあだ名はやめてくれませんか」
「はっはっは、俺に勝つまでは言い続けるさ!」
そう、私は・・チェスと将棋を混ぜ合わせた勝負に勝てないのです。
私がチェス、山下殿が将棋です。
こちらの方が不利に見えますが、クイーンがチートっぽいので、其れで行っています。
しかし・・
「あ・・」
「ふっふっふ。」
悪人の様にほくそ笑む山下殿。私のクイーンが猪武者に取られました。
「張飛を馬鹿にしちゃいけないぜ」
く、その口調が苛立つ。
「今から、本気を出します!」
「お、くるか~?」
「甘く見ないでください!羽扇で口元を隠せば、どんな策略だって通せますよ!」
「逆に言えば、羽扇がなければ、勝てないんだな。」
・・言ってしまったー!軍師系の人々にとって、羽扇は夢なのですよ!どうする、どうする!諸葛孔明!
そうだ、囮としてナイトを・・
「チェックメイト。」
・・・簡単に言いましょう、実にシンプルです。四面楚歌。
一つ動くと、駒を一つ取られながら、全てのコマの死角に潜り込まれる。動くと全てにおいて不利益!
しょうがない。あの斜めに動く奴(名前を忘れた)を生贄に捧げて・・
「攻撃表示、奈落の底へ、Let’a Go!」
「うわあああああ!!」
見事な惨敗・・。
一勝 三引き分け 六七八四負け。
何時か、絶対勝ってやる!
今自分は、城下町の外にいる。
何故かというと、神樹さんに都の外を案内しよう、とフィネーと共に誘われた。城下町を出ると、行き成り地面が砂ではなくアスファルトとなった。
しかし、アスファルトは割れていて、隙間から植物が葉を覗かせている。
「追てきて」
「あ、おう」
フィネーに手招きをされる。
って、神樹さん移動速っ!周囲の景色を見た。
田舎っぽいが、幻想的である。
建っているビルは、草木に覆われ線路は草原に変貌し、踏切は酸化し原型を留めていない。
少し行くと、蔓に覆われた橋があった。自分は橋の下を見る。
川底には、水晶や硝子が粉々になったものがあり、壁付近には水晶の塊が水面から突出していた。魚は・・いた。
ペットショップにほぼ確実にいる、グラスフィッシュだった。
ん?見る分には、グラスエンゼルもいる。
「変わった生態系だろ」
神樹さんが、後を向かずに言う。
「はい、日本の在来種がいません」
こういうと、神樹さんとフィネーが笑ったかのように見えた。
フィネーの場合は、完全に鼻で笑った。
少しは悟っていた・・此処は日本ではないと。
明らかに可笑しい。
奈良かと思えば、此処はあまりにも四方が広い。
奈良は縦長の土地だが、此方は丸に近い楕円形である。
ただ、部屋や展望台から見ての計測のため、真実は解らない。
漸く、民家があるような町にでてきた。かかった時間は、約二十分。
こんなにも過疎っている様に見えるのに、麦わら帽子と虫取り網等を持った子供たちが山へかけていっている。
城下町は歴史のこんがらがったカオス状態なのに、城外は完全に平成初期の田舎だなと思った。
もう少し行くと、植物に覆われた廃墟町に入った。
特に目立ったものはなかった。
二十分程で抜けると、普通の住宅地が見えてきた。
歩いていくと、ちゃんと使われているような線路があった。
踏切がないため、路面電車かと思った。しかし、電線がない。
パンタグラフのない電車は電車じゃない。
神樹さんを見ると、腕時計を見ている。
「川田、少し面白いものを見せてやろう。此処で暫く待つぞ」
「はい」
2分くらいだろうか、踏切の鐘の声が聞こえてきた。
それと同時に、線路から一メートル離れたところにある黒い溝から、黒と黄色のしましまの書かれた棒に赤の丸い看板に白いバツの描かれたものが付いている進入禁止の模様が実体化するホログラム(立体映像)が出てきた。
自分はこの瞬間に、神樹さんから背中を押され中に入った。
瞬きをした時だろうか、いつの間にか神樹さんの後ろに転移していた。
そんでもって、走ってきたのは・・・リニアモーターカーだ。
神樹さんに突っ込んだ後に説明をしてくれた。
この線路は、ωの様な形をしていて、差し込む車輪の部分はnのような形をしている。実質差し込んでいる二本の棒と二つのくぼみのある線路の側面には、磁石が取り付けられている。
そして、二つの凹凸の合わさり乗っかっているところの内側には、車輪が取り付けられている。分からなかったら、壁のように並んでいる磁石が、磁石になった車輪の線路となり、反発し浮いて進んでいると思ってくれればよい。
因みに、突っ込んだ時の言葉の序列はこれだ、1,2,3。
「何でリニアが町ん中走ってんだよ!
しかも踏切が、ホロで実体化って技術が無駄にオーパーツなんだよ!」
こんな感じかな。多分そうだと思う。
ああ、忘れたー!最近、物忘れし易いな、認知症か?まあいっか。
鐘が鳴り終わると、ホログラムは透けて消えた。
風景はのどかな田舎なのに、配置されているものは近代という残念な町という・・なんといえばいいのか分からないものとなっていた。
田舎というような山中ではなく、マンションやアパートの建っている麓まで来た。アスファルトは、まだがたがただが隙間から草が生えていないところを見ると、毎日人が歩くような場所というのが分かった。歩いていくと、大きな買い物屋『ION』があった。
中へ入る。
地球と何ら変わらなかった。
しかし、それは外見と中の床やベンチの形や配置であって、出店の種類等ではない。
ないと言えば、西洋の物がない。
まあ、ちらっと横目で見ただけだから、はっきりとは見ていない。
昼食等を食べられる場所の所に来た。其処では、有り得ぬ光景を見た。何かって?それは・・・簡単に纏めると、下は上に敵わないってことかなぁ?
「弟よ!お主の奢りでアイスを買え!」
「嫌だね!なけなしの金しかねぇんだよ。だからよ、テメェだけで買いやがれ」「可愛くないな!」
「ほっとけ!」
「じゃあ、姉の権限と王の権限を使う!」
「あ、このババア!」
「好きなだけ言うといいさ!さあ、買え!買わないと反逆、謀反、天誅の疑いで逮捕するぞ!」
「冤罪過ぎる!」
「さあ!」
「壱与!お前もなんとか言わないのか!?」
「お兄様、お姉さまに買ってあげて。私も出すから・・。」
「ぐ・・分かったよ。あと、壱与は出さなくていい。」
「?」
「いいから・・、はぁ・・理不尽だ・・・。」
分かったでしょう、如何に上と下の差を。
しかし、見るべき場所は其処ではない。其れは、『壱与』という言葉である。
『壱与』は、無き日巫女の跡継ぎである王が辞退した後に王位についたものだ。よって、こいつらは・・わかるよな?つーか、自分は誰に聞いているんだ。
自己暗示かっつーの。
彼らを無視し歩いていると、目の前を何かが横切った。
不思議に思い、周囲を見渡した。
ちょいと不自然なのは、天上に列車のレールを敷かれている箱状の硝子位だった。
その中は、『のぞみ』や『ゆふいんの森』、初代新幹線などが走っている。
おお、あれは潮風!渦潮もあるじゃないか!・・ってか、SLまで蒸気を出して走ってんのかよ・・。
再び何かが横切った。横切ると、風が生じる。
涼しいと思えるが、何かがおかしい。何だ?
ガッ。
「いだっ。いってーな!何しやがる!」
「早く来なさい」
フィネーが頭に、チョップを食らわせてきた。普通に痛い。
早歩きで歩いていると、上の方からヘリコプターの騒音が聞こえる。
上を向くと、ブラックホークが6機で編隊を組んで飛んでいた。
「・・おいおい」
突っ込んでいいのか?いや、もうこの世界ではもう普通の亊なのだろう。
よし、無視して歩こう。
少し歩くと一番下から、一番上まで天井が抜けている吹き抜けのところに来た。そこでみたのは、天井から吊るされた糸で支えられた模型の空港だった。
しかし、やけに動きが本物に近い。
って、旅客機がエンジン蒸かして加速して、そのまま落っこちたぞ!
あ、でも此処は吹き抜けだから空中で立て直せるじゃないか。と今更ながら思った。
さて、本屋についた。
「俺は此処で兵法書を買う。その間、お前たちはデートでもしてこい。」
「分かりました。適当にぶらついてきます。」
さて、神樹さんの冗談を軽く受け流したところで、周辺を見てくるかね。
それに、有名な人物に会えるかもな。
物々しいなぁ。
・・少しの間、この公共物を色々調べてみたが、なんとワームホールを人為的に発動させ、人間を小さくし公共物に乗せて遠くの駅や空港に運び再びワームホールに入り元の姿に戻らせ目的地に行くという便利なものだった。
本当の亊を言うと、ワームホールというのはブラックホールと理論上のホワイトホールを繋ぐ重力により歪められた並行世界への通路というものとなっている。ここでは、メビウスの輪による身体格歪曲空間による身体の縮小という面倒な説明や事項を、ワームホールとして簡潔に述べているだけである。
自分は店屋のところへ行き、貯めたお金でうどんを購入した。
種類は『かけ』だ。Simple is the best.(簡素こそが至上)。
自分が昼食を食べている最中に、フィネーが前の席に座った。
面倒くさいのがまた来たよ。よし、無視して食おう。
しっかし、香川の『はなまる』うどん店よりもまずいな。
市販の冷凍うどんとつゆで作ったほうが、断然美味いぞ。
「ねえ。」
「What’s wrong?(どうした)」
「何で無視するの?」
「I have a lunch.(昼食中)」
「それならしょうがないな。」
よし、中一でも出来る英語単発連続発言成功だ!・・成功が成功した。
うむ、良いかも。
「じゃ、後で付き合いなさい!」
何故強調する?じゃなくて、此処は否定しないと。
何時此処にこれるか解らん。
「I don’t date.」
「付き合いたくない?甲斐性なしね。そんなんじゃ、可愛い女の子に好かれないわよ」
既に顔が駄目っす。
「それとね、付き合いは顔じゃなくて性格で決まるの!つまり心!
」最近の女子は、Heart(心)よりFace(顔)そんでもって、体格(build)なども入るようですよ。
優男で理想の体格、顔面でも、下心丸見えは駄目っていうのが多すぎて・・ほんとに世知辛いよねぇ・・。
これのせいで日本国民減少の原因になっているみたいですよ。
お見合い制度をお願いします。
つーか、何時の間にフィネーの口説きに自分が世間に対して愚痴らなあかんのや。まあいっか。自分は席を立ち、返却口に食器を返した。
「川田」
「まだ何か用があるのか。」
「ええ。少し買い物に付き添ってくれない?」
どーせ荷物持ちか。
まあいいか。んじゃ、買い物屋が混沌と化していない事を切に願うか。
「いいよ。」
「ありがとう。」
嬉しそうな表情をするじゃねぇか。
まあ、当然の結果か。ION一階、食品等売り場。
買い物かごを手にとって、フィネーの少し後を歩く。
中に入ると、なんというか・・世界の市場みたいな感じだった。
一番行きたくないところは、生もの(外国)という所だ。
案の定、その近くに行った時、虫の歩く音や身体を捩らせる気色悪い音がした。
魚売り場に行くと、生の魚が店の床下から水揚げされ、その場で卸されそこで買い物をするという間接税の無いお得なものだった。
其処でもらったのは、鮭だった。
他にも水揚げされているのは、クロマグロ、うなぎ、キングサーモン、シュモクザメ、ホタテ、うつぼ、鯛、イッカク、もくず蟹等だ。
吹き出る血がなんとも言えん。あと、魚の断末魔。聞くに耐えない。
しかも、それをしているのは劉備だった。
帝は酒と女ではなく、現金の方が欲しいみたいだ。
いや、ただ政務に対して嫌気がさして、八つ当たりをしているのかもしれない。
加工食品の場所に来た。
此処では、加工会社『夏侯』の商品が多い。あの直訳で『家の』というやつは、『ホームバーニングカレー』となっている。
裏には、激食屋文醜が二十年かけて追求した激辛カレーのルーを元にしたものらしい。
三国武将ら全員、えげつないな。あとは、普通に地球にあるものだった。
『味の源』は、地球でいう調味料に豚がはいっていたことで問題になった会社のものだ。
又、英和『未確認飛行物体』は、和英『I know object.』というものになっていた。用事をすませて帰る。
「用事は済んだか。」
「はい」
あれ?
いつの間にか、自分の持っていた買い物袋が無くなっているぞ。
周囲を見渡していると、
「川田」
「な・・にかな?」
「買い物袋が無くなったことで不思議に思ってるんでしょ?」
「・・・ああ。」
否定できぬ!素直になったというより、諦めた。
「大丈夫、城まで転移させたから」
完全に面白がっている。
くっそ、普通魔法と科学は相反する存在なのに、どちらも発展しているなんて耳にしていない!
「驚いた?」
「聞くまでもないだろうに。」
「だよね」
はぁ・・。
此奴の性格はなんだ。
「まだ時間はある、また二人でまわってきてはどうだ?」
「遠慮しておきます。」
自分はみたい場所があったため、ちゃんと断っておかないとさすがにまずい。
自分はこの本屋の『地理』というところへ行った。前々から思っていた疑惑を晴らすためだ。其れは・・この世界の大陸配置はどうなっているのか、というものだった。明らかに、此処は日本ではない。
何故なら、日本特有の武家屋敷や和室というものがないからだ。
うどんは良いとして、和服・かるた・将棋を売っている場所がなかった。
あと、居る人物が明らかに中国人寄りだ。
日本人もいるが、見た感じ法正や白眉がいたぞ。
ん・・?あ・・日本人すっげぇ居るじゃんか・・城下町限定だけど・・。
さて、目的の場所に来た。巻物にされた世界地図を広げた。
世界地図は売れないが、汚くしなければ自由閲覧可能と書いていた。やはり、三つの世界があれば、領空や魔物の問題で中々世界の地理を調べ尽くすのは難しいのだろうな。
さーて、どんな世界が広がっているのかな?ま、外国なんだろうけど。
・・・・(絶句中)
地理的に可笑しい。まあ、先ず世界地図を思い浮かべてもらおうか。
地球儀でもいいか・・。でも地球儀だと、都市しか書かれてないんだよなぁ。
まあ、パソコンで調べられし、いっか。
先ず、地と海の比率は、5:5だ。つまり、陸が増えている。
この発言からわかるように、陸が増えているだけである。そして、大陸やこの世界地図にある陸をある程度のけると、地球と大体同じになる。
普通に驚く。
因みに自分は忘れやすい人間だから、ここで地図に書かれていることをつぶやきながら言おうと思う。
え、なぜかって?しゃべって発音した方が、耳と脳に入りやすいって授業で習ったじゃないか。
話を元に戻そう。
この地図の端に書いてあるのは、
「山千峰は、世界の国より上位に立てる先進立国となったため、この星間世界大国を総称する呼び名として今年から呼ばれることとなった。尚、来年度も世界大国総称名乗り決定戦で山千峰が他の国に負けると、その名は排除されただの国となる。そして、勝った他の国の名がその世界大国総称となる。」
だってよ。
そんでもって、気になる山千峰は、どこの大陸かというと・・『アトランティス』だ。
場所は・・北緯とかでは表せられない(地理が苦手なだけ)から、どんな島が潰されたか言おう。
あとは、パソで調べてくれ。
潰されたのは、ミクロネシアのマーシャル諸島の北部、ミッドウェー海戦で有名な場所付近、常時さらさらな溶岩が噴火し流れる火山があるとして有名なハワイ諸島、アリューシャン列島南50キロ程。
此処で忠告しておくが、この地球は球型ではなく、筒状なため、実際より小さいと思えば、地理学者によると、この星の初期の赤道周囲より最低3倍以上大きいのだそうだ。
・・もっと言おうか、『ムー大陸』は、大西洋南に位置している。
しかし、南亜米利加・アフリカには、海流が激しくてくっついていない。
世界史初期でお世話になるヨーロッパ周辺を紹介しよう。
シチリア島とクレタ島はひっつき、表はひっつき湖底で海につながっている地中海中央へ移動、イタリアのある靴の踵はヴェネツィアの目の前の湾を湖にし、困らせ、オランダは水底に沈み、グレートブリテン島は、アングロ=サクソン七王国となっている。アイルランドはグレートブリテンと融合、アイスランドはフェロー諸島を巻き込みノルウェー北部で湾を作った。なんとも言えぬ混沌。あと、アフリカにあるナイル川なんてな、水源が南西へ移動とともに噴火による陸地増加でもう一つのライバルの川を抜いて、世界一位。
(この世界地図は、魔法の地図であり、製作時の世界地理や極端な情勢を見れる便利な物です。なので、おかしなほどものしりのように発言する彼には、こういうような性能が地図にあると心中御察し下さい)
余りにも、可笑しい。南大陸と北極は、筒状となるために、生贄となったようだ。
しかし、地理的三倍以上により、チリ南部が南極にいた生物の楽園になっているそうだ。アメリカ付近もカオスっぽい。
バハマとかの諸島が協力して、メキシコ湾、カリブ海を湖底で水の循環をする湖となった。
ハドソン湾も、周囲の島々とグリーンランド西部が湾の入口をふさいだため、
かんぜんな湖となり、岩塩の露出した荒野となった。
グリーンランド東部は、まだ東へ少し移動しただけだ。
カムチャッカ半島は、カムチャッカ島となり、千島列島は水による作用で、
大半が消えていた。
だが千島は、日本領である。
韓国と北朝鮮は、国境線がなくなり朝鮮という国となっている。
しかし、モンゴルは気候変動により、激しい雷雨が伴い、溺死、感電死、餓死。人種伴わずのようだ。
日本人も地殻変動や天変地異で、かなり死んでいる。
日本は全体的に南へ行き、尖閣諸島や竹島も南へ行ったので、領海や排他的経済水域が離れたので、幾分かましになった。
しかし、海上自衛隊の仕事は減らない。
中国は、昔日本で起きた騒動を止めるために使用した兵器を壊すため戦場になり、中国の洛陽や長安は、大量の核放射能で汚染。
中国に人は住めなくなった。日本も又然り。北海道は生き、東北も地震や原発で、追撃をかけるように政府領であったため、全てが滅びた。四国は常時噴火していて瀬戸内海は、常に灰で汚れ、九州の桜島や関東富士山は大爆発、そこに追撃をかけるように50メートルの津波と震度十一の地震で朝廷の母型の一族は滅びた。かつての栄華を誇った秋葉原も、謎の放射能によりゾンビやグールと化し、滅び、荒み、死んでいった。関東、東北、近畿南部、中国南部、九州南部、四国全域は滅びた。しかし、それ以外は頑張って生きている。主に自給自足で。電気などは、風力や地熱、水力(近くに海流がある)。
油は、天然ガスを利用している(気化から液化への技術がこの人災の後、研究者が死にものぐるいで研究した結果、年数は、一箇月)。台湾と沖縄(独立していて、琉球国となっていた)は、日本から独立(統率者が県長)。しかも残っているのが、北海道函館より北、福岡、佐賀、対馬、山口北、鳥取、島根、兵庫北、京都北、石かわ、富山、長野最北、新潟西(他は豪雪で壊滅亡)。酷すぎる有様だ。しかも、琵琶湖が、南部の町を飲み込んでいる。富士山も、未だに活動しているみたいだ。最もひどいのが三重県だ。何故か其処は、丸にえぐられて、海も陸地に・・否、溶岩地帯となっている。
・・しかし、本当にすごい地図だ。
(本当の機能に気づいていない様だ)
すると、本屋に置いているテレビからは、戦争の様をうかがえる。
ナレーター?は、こういっている。
<緊急事態です!
レオン3世が、レオ3世に聖像禁止令を発布し禁止するよう促したのですが、それを耳に入れずゲルマンの方々に未だに偶像崇拝をさせている模様です。
此れを耳に入れたレオン3世は、セントラルリバー氏(日本人)を先頭にバンカークラスターを散弾させるつもりです・・って撃ってきた!退避退避!>
「あー、ものっそいことになってんなぁ~。」
「戦争って非情よね」
自分の心臓の心拍数が飛び跳ねた。いつの間にか隣にいたのだ。当たり前で驚くだろう。
「そうだねー」
完全な棒読みだ。うん、棒読みだ。・・駄目じゃん・・。
「何で、そうやって無関心になれるの?」
前に住んでいた所が、表面上平和だったこと、狩猟がある意味簡単だったこと。
そして嫌なことはすぐに忘れるという人間の脳内保護能力・・自分の目の前でありえないともったことは、直ぐ様シャットダウンするようになっている。しかし、麻酔は違うがな。はっはっは。
「いやー、なにせ戦争をしたことがないからねー。余りにも遠い我が生活」
「・・・」
何をまに受けてんだか。つーか、何固まってんだよ。
「起きてるかー」
彼女の目の前で、手のひらを振る。何も反応しない、ただ驚いているようだった?
「GET UP!」
目の前で、手のひら同士を叩き合わせる。
パンッ!
「キャ」
「寝るな、起きろ。Did you understand?(分かったか)」
「あ、ええ。」
眼前でねるとは、躾がなっちゃいねぇぞ。
そんでもって、口調がおかしい。
ちゃんと自分で調整しておけよ。
・・自分もか・・。人のことを言えないか。
しかし、男はいいんだよ!女は御淑やかにしとけや!・・・さっきから何心中で叫んでるんだろ・・。
末期症状か。
ま、いっか。さっさと片付けて、オサラバするか。
地図を巻いて、筒状のビニール袋に入れ、輪ゴムで縛り元の棚に差し込み戻した。
「さて、戻りますか」
・・・此奴・・動かねぇ。何だ?此奴ロボットだったのか?電池が必要か・・。しかし、機械系統を直す方法があるのだよ。
それは、It will be repaired if it strikes.(叩けば直る)だ。
・・ん?受身だって?
面倒くさい。だいたいここは、日本語有効圏内だ。
一々英語の亊なんて・・意識に入れられるか!
「おい、いい加減・・居たか。」
よし、義理の父親がキタコレ!
此れで楽が
「川田、フィネーをおんぶしてこい。」
あっさり崩れたー!
・・・もういいや・・・、自転車二人乗りじゃなければいけるよ。
「あの・・神樹さん?」
「何だ」
「何故僕だけ、エスカレータ等に乗れなかったのでしょうか」
「テロがエレベータに爆弾を仕組んでいたようだな。」
「いや、そうですけど、エスカレータ「男だろ、我慢しろ」すいませんでした・・。」
重い・・・。早く、城に戻って下ろしたいです。
今現在、元来た道を戻っています。
「はぁ・・」
神樹さんは、新しく買った兵法書(?)を読みながら歩いているし・・。
いや、まあ、此処は人のあまり通らない場所だから良いと思っているのでしょうね。やっと城下町にたどり着いた・・。長い道のりだった・・
それはもう、長かった。
「・・・」
門番は哀れみの表情で、自分たちを通してくれた。
あー、此奴起きねぇなー!
「あ、神樹さん!」
「ん?何か用か」
自分と同じくらいの身長をした子供が、神樹さんの周囲に3人よってきた。
「お願いがあるんです。先程、MOBチームが老若男女混同野球をしようぜって、
言ってきました。そして、挑発してきました。」
「そうか、今何人集まっている」
「今のところ、友人を入れて此処にいる三人です。いるのは、あと十人位です。」
「そうか、こちらで4人手配しておこう。そちらで頑張って残りの三人を集めろ。」
「分かりました!そして、有難うございます!場所は、外の第二野球場で時刻は、二日後の8時です。」
「よし分かった。また、その日に」
「はい!」
話が終わったようだ。
早速神樹さんは、携帯電話を取り出し、どこかに電話している。嫌な予感はしているんだけどねー。
「先程の話を聞いただろう、参加しろ」
「ですよねー。フィネーもそれでいいかー?」
いつの間にか、瞳をとじて寝ていやがる。全く・・世も末だぜ。
「はぁ・・さっさと帰りましょう。日が傾いてきました。」
「何時の間に・・。そうだな、帰ろう」
歩いている途中、自分はもう一つ聞きたかったことを思い出した。
其れを今此処で聞いてみる。
「神樹さん」
「何だ」
「歴史を知りたいです」
「・・川田の目的や思考、どこから来たかは分からないが、敢えて言っておこう。」
ん?今の発言、どこかおかしかったぞ。
「山千峰の歴史は知らない。」
「え・・」
いかん、先程のことに意識を向けすぎた、何を言っていたかわかんねぇ。
ま、曖昧だけど解るんだな、これが。
ここの歴史は知らん!だろ?文末が聞こえればいいんだよ。
肯定、又は否定。これだけで十分
。一々、話は広げず、簡素に広げる。
これがいい、って何いってんだっつーの。
「それでは、誰が詳しいですか?」
「そうだな、山下さんのほうがいいだろう。その人は、あくまでも日本史だ。ほかは・・諸葛亮や教科書に頼る他ない。」
「そうですか、情報をありがとうございます。」
「ああ。」
城に到着する瞬間、
「お前も野球の死合に参加な」
「は!?」
「そして、そいつをお前にあずける。
明日は此方も急用でフィネーを見れない。」
「ちょ、」
「旗でも立てとけ」
「いや、あの!?」
「See you again」
T字路で別れた自分らであった。
「おいおい、小説のテンプレオリジナル主人公みたいに大きな器でもなく、度量も大きくないし、顔とか遺伝子レベルで良くないし、心も荒んでいるし、
こんな美人さんを預かっては置けない・・・んですけどー。はぁ・・・」
神樹さんの消えた方向へ、声を放ってみた。
誰もいなくて、音の反射や分散で引き起こされるエコーでどうにかなるかと思えば、そうではなかった。
ベッドはこいつのものか・・。
部屋に帰る。自分は、己の布団を整え、彼女の靴を脱がし寝させる。
実際、靴下を脱がせたほうがいいんだろうか?臭いと、汚れ・・どちらを取ると言われても、どちらも同じだろといわざるを得ない。
・・・自分は例のブツを履く。そして、叫びたい衝動を抑え殺し、純鉄九九,九%の日本刀を作る。
鞘も作った。手袋を宝庫へ仕舞いこみ、鞘に収まった刀を己の体の軸にする。
よく夜番をする槍や戟をもった兵士がやるのと同じ格好かな。
実際、腰と尻が痛くなるが、カーペットでどうにかなっているのが、石油製品のいいところ。
すまん、絨毯は手工業だった。第二次産業!