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97 空中に身を投げ出して
高度はいつの間にか五千メートルを超えている。
空気が抜けるようなかすかな音がしたかと思うと、スバッとハッチが開いた。
「行ってくるよ」
強烈な風が艇内に吹き荒れた。
この高さから飛び降りようというのだ。
「私もね、あんな熱の中ではさすがにね」
なんら躊躇なく、サブリナは空中に身を投げ出した。
その直前、にっこり笑いかけて。
見る間に、落ちていく。
燃え盛る火焔の海に向かって。
セカセッカスキが、あっさりハッチを閉める。
スジーウォンはどんどん小さくなっていくサブリナの姿を凝視した。
そして、
「あああっ!」
スミソでさえ驚きの声を上げた。




