67 こいつをどうする?
あんっ!?
地上に降り立ったスジーウォンが発した言葉の先に、アビタットがいた。
しかし、顔さえ見ずに走り出した。
剣らしきものが目を捉えていた。
炎の中でも、きらりと光を放っているもの。
あれに違いない!
カイロスの刃。
落下点に一刻も早く。
「見えたな!」
後方からスミソの声がした。
「ああ」
「目測、三分十五秒で落下点に到達予定!」
「最短距離でいく!」
「マシンがいようが、誰かが倒れていようが無視するぞ!」
「はぐれるな!」
見渡す限り、激しい炎に包まれていた。
視界はないに等しい。
時折見せる炎の隙間から、かろうじて周囲の様子が見える。
「もし城壁があっても、強引に突き進む!」
「爆破するんだな!」
「そう!」
これまでいくつもの戦闘を経験してきたが、こんなすさまじい状況は初めてだった。
周囲が炎に包まれたこともたびたびあった。
エネルギー弾が間近で炸裂し、数十メートルも吹き飛ばされたこともあった。
しかし、その炎やエネルギーは、ものの数十秒もすれば、薄れていく。
むしろ、その間に次の攻撃の手順を決断し、体勢を立て直し、自らの武器のエネルギー充填を待つのが普通だ。
今はどうだ。
周囲はすでに千度ほどになっていよう。
進むほど、ますます過酷さが増す。
炎の色で染まった視界。
どんな嵐よりもすさまじい音。
ただ、幸い、攻撃してくるものはない。
地面は概ね平坦で、障害物はない。
スジーウォンとスミソは一直線に落下点に向かっていった。
「で、スジー。こいつをどうする?」
聞かなくてもわかっていた。
アビタット。
スミソの後方を追ってくる。
「知るか!」
「だな!」




