65 あいつの腕に触れないように
「あああっ!」
スミソでさえ驚きの声を上げた。
サブリナが腕を広げつつあった。
急速に翼を広げ、空中に停止している。
高度三千メートル付近だろうか。
みるみるうちに、羽根はますます広がっていく。
なんと……。
サブリナは……。
パリサイド……。
どおりで……。
「じゃ、準備するか」
久しぶりにセカセッカスキの声を聞く気がした。
たちまち飛空艇は高度を下げていく。
「あいつの腕に触れないように」
飛空艇はかなり迂回して、翼の下に回り込もうとする。
数キロは移動しただろう。
「あんたら、どれくらいなら飛び降りれる?」
そんな経験はない。
わからない。
しかし、二百メートル、と適当に答えた。
「うーむ。そこまで下げるとなると、炎の中は無理だ。かなり離れた場所になるが、いいな」
「ああ」
セカセッカスキは一気に加速し、ダイビング地点を探し始めた。
見れば、上空はすでにサブリナの黒い薄膜に覆われていた。
こちらの準備を待っているかのように、遥か彼方、微動だにせずぽつんと空中に浮かんでいる。
その体も黒煙の中。
やがて肉眼では見えなくなった。
「気温、摂氏百八十度。地上は八百度を越えている。ここらでいいか」
熱すぎる。
しかし、すでに街の中心部から十数キロほども離れている。
「かまわない」
と言うしかなかった。
この灼熱の中、どう探せばいいのか。
見たこともないものを。
あるかどうかも分からないものを。
燃え盛る業火の中で。
それに、サブリナの準備とは、何を意味するのだろう……。
どれだけ自分達の命は、もつだろう……。「あああっ!」
スミソでさえ驚きの声を上げた。
サブリナが腕を広げつつあった。
急速に翼を広げ、空中に停止している。
高度三千メートル付近だろうか。
みるみるうちに、羽根はますます広がっていく。
なんと……。
サブリナは……。
パリサイド……。
どおりで……。
「じゃ、準備するか」
久しぶりにセカセッカスキの声を聞く気がした。
たちまち飛空艇は高度を下げていく。
「あいつの腕に触れないように」
飛空艇はかなり迂回して、翼の下に回り込もうとする。
数キロは移動しただろう。
「あんたら、どれくらいなら飛び降りれる?」
そんな経験はない。
わからない。
しかし、二百メートル、と適当に答えた。
「うーむ。そこまで下げるとなると、炎の中は無理だ。かなり離れた場所になるが、いいな」
「ああ」
セカセッカスキは一気に加速し、ダイビング地点を探し始めた。
見れば、上空はすでにサブリナの黒い薄膜に覆われていた。
こちらの準備を待っているかのように、遥か彼方、微動だにせずぽつんと空中に浮かんでいる。
その体も黒煙の中。
やがて肉眼では見えなくなった。
「気温、摂氏百八十度。地上は八百度を越えている。ここらでいいか」
熱すぎる。
しかし、すでに街の中心部から十数キロほども離れている。
「かまわない」
と言うしかなかった。
この灼熱の中、どう探せばいいのか。
見たこともないものを。
あるかどうかも分からないものを。
燃え盛る業火の中で。
それに、サブリナの準備とは、何を意味するのだろう……。
どれだけ自分達の命は、もつだろう……。




