表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

65/345

65 あいつの腕に触れないように

「あああっ!」


 スミソでさえ驚きの声を上げた。

 サブリナが腕を広げつつあった。



 急速に翼を広げ、空中に停止している。

 高度三千メートル付近だろうか。



 みるみるうちに、羽根はますます広がっていく。


 なんと……。

 サブリナは……。

 パリサイド……。


 どおりで……。



「じゃ、準備するか」


 久しぶりにセカセッカスキの声を聞く気がした。

 たちまち飛空艇は高度を下げていく。


「あいつの腕に触れないように」

 飛空艇はかなり迂回して、翼の下に回り込もうとする。



 数キロは移動しただろう。

「あんたら、どれくらいなら飛び降りれる?」


 そんな経験はない。

 わからない。

 しかし、二百メートル、と適当に答えた。


「うーむ。そこまで下げるとなると、炎の中は無理だ。かなり離れた場所になるが、いいな」

「ああ」

 セカセッカスキは一気に加速し、ダイビング地点を探し始めた。


 見れば、上空はすでにサブリナの黒い薄膜に覆われていた。

 こちらの準備を待っているかのように、遥か彼方、微動だにせずぽつんと空中に浮かんでいる。

 その体も黒煙の中。

 やがて肉眼では見えなくなった。


「気温、摂氏百八十度。地上は八百度を越えている。ここらでいいか」


 熱すぎる。

 しかし、すでに街の中心部から十数キロほども離れている。

「かまわない」

 と言うしかなかった。



 この灼熱の中、どう探せばいいのか。

 見たこともないものを。

 あるかどうかも分からないものを。

 燃え盛る業火の中で。


 それに、サブリナの準備とは、何を意味するのだろう……。

 どれだけ自分達の命は、もつだろう……。「あああっ!」


 スミソでさえ驚きの声を上げた。

 サブリナが腕を広げつつあった。



 急速に翼を広げ、空中に停止している。

 高度三千メートル付近だろうか。



 みるみるうちに、羽根はますます広がっていく。


 なんと……。

 サブリナは……。

 パリサイド……。


 どおりで……。



「じゃ、準備するか」


 久しぶりにセカセッカスキの声を聞く気がした。

 たちまち飛空艇は高度を下げていく。


「あいつの腕に触れないように」

 飛空艇はかなり迂回して、翼の下に回り込もうとする。



 数キロは移動しただろう。

「あんたら、どれくらいなら飛び降りれる?」


 そんな経験はない。

 わからない。

 しかし、二百メートル、と適当に答えた。


「うーむ。そこまで下げるとなると、炎の中は無理だ。かなり離れた場所になるが、いいな」

「ああ」

 セカセッカスキは一気に加速し、ダイビング地点を探し始めた。


 見れば、上空はすでにサブリナの黒い薄膜に覆われていた。

 こちらの準備を待っているかのように、遥か彼方、微動だにせずぽつんと空中に浮かんでいる。

 その体も黒煙の中。

 やがて肉眼では見えなくなった。


「気温、摂氏百八十度。地上は八百度を越えている。ここらでいいか」


 熱すぎる。

 しかし、すでに街の中心部から十数キロほども離れている。

「かまわない」

 と言うしかなかった。



 この灼熱の中、どう探せばいいのか。

 見たこともないものを。

 あるかどうかも分からないものを。

 燃え盛る業火の中で。


 それに、サブリナの準備とは、何を意味するのだろう……。

 どれだけ自分達の命は、もつだろう……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ