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63 東洋人らしい面立ちに、彫りの深い頬……
安堵感が押し寄せてきた。
危ないところだった。
撃たれれば、大怪我ではすまなかった。
門番さんがいなければ、第二弾、第三弾は避けきれなかった。
的確に応戦できたとは思えない。
安堵が怒りに変わった。
フードがはだけ、頭部が見えている。
この男の正体を見極めなければ。
クシとやらの顔を。
ふざけやがって!
チョットマは声に出さずにそう言って、男の顔を確かめようとした。
死体を回り込み、顔を見た。
血塗られて判別しにくい。
まだ血が流れ出し、ローブを濡らしていく。
一瞬、眩暈がした。
えっ。
腰が砕けそうになり、足が震えた。
倒れ込みそうになりながらも、さらにその顔を見つめた。
スキンヘッドに切れ長の目。
東洋人らしい面立ちに、彫りの深い頬……。
そ、そんな!
何度も見たわけじゃないけど、忘れるものですか!
ハクシュウ!
隊長!
どうして!
ンドペキとフライングアイが駆けつけてくるまで、チョットマは亡骸のそばに蹲り、その言葉だけを繰り返していた。
「どうして!」




