表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

63/463

63 戦わずに、帰れるはずもない、か……

「言いにくいことなんだけど、カイラルーシ軍と戦う用意はある?」


 考えないわけではなかった。

 ロア・サントノーレへの飛行が軍に阻止される。ありえないことではない。

 何と応えるべきか。

「そのときに考えるかな」

 と言うしかないが、それが本心でもあった。



 実際、そんな事態は容易に想定できる。

 サブリナも、このことを一番に話し合っておきたかったのだろう。


「そのときか……」


 笑みとも苦虫ともつかぬ、微妙な表情をみせた。

 彼女にしてみれば、ロア・サントノーレ行きなど、寄り道でしかない。

 面倒を引き寄せるだけの、余計な行程である。


 ただ、現実問題として、空も飛べない自分達が、空中戦など演じようがない。

 地上に降ろしてもらうしかないが、相手はそんな時間の余裕を与えてくれるものだろうか。



「戦わずに、帰れるはずもない、か……」


 アビタットがそんなことをいった。

 ニヤリとしている。

 代わりに言ってやったよ、といわんばかりに。


「まあ、そういうことになる」

 と、応えるしかない。


 うまく地上に降り、森林に紛れながら戦うとしても、あまりに多勢に無勢。

 しかも、敵地。

 地上には、殺傷マシンもたむろしていることだろう。



 サブリナが見つめていた。

 勝てないよ、と言いたそうに。


 思い過ごしだろうか。

 今日初めてみせる真剣な眼差しだった。


 そう。勝てるはずがない。

 では、どうする。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ