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53 私は頭が弱いけど
最後にアンジェリナと一緒にいたのはいつ?
どんな様子だった?
そんなことを質問すればいいのだろうか。
あるいは、セオジュンに照準を絞って話せばいいのだろうか。
以前、ライラに初めて会ったとき、叱られたことを思い出した。
自分には、相手を重んじる気持ちも思いやりもなかった、と思い知らされ、泣いたあのとき。
しかし今、悄然としているニニを前にして、何を話せばいいのか、分からなかった。
「ニニ……、力になりたいのよ……」
パパなら、こういうとき、どう言うんだろ。
「もし、あなたが知らないなら、私のパパが探してくれると思うんだ。優秀な探偵も友達みたいだし」
ニニが何かを隠している、とは思っていなかった。
話すことができないのかも、となんとなく思っていた。
「私は頭が弱いけど、パパは」
ニニは目を伏せたままだが、ようやくかすかな微笑を見せた。
「ねえ、卒業式の日……」
何かあったのだろう。
チョットマは自問するように言った。
初めてニニがまともに顔を上げ、口を開いた。
目元が潤んでいるようだった。
「あの日……。ううん、その前に私たちのことを話すわね」
ニニの声が、今までとは違っていた。




