470 顔に小さな喜びが
その後まで残った者は、十五人ばかり。
がらんとした部屋。
誰もが床に座っている。
パリサイドの体を持て余し気味のイコマ。
その手を取っているユウ。
少し間をおいて、ンドペキとスゥ。
アヤは再生された足を見せるように、足を投げ出していた。
アヤの隣にチョットマとスミソ。
シルバックやプリブもいる。
向こう正面には、団長となったスジーウォンとコリネルス、マルコやミルコ、数名の隊員。
パッションらロクモン隊員の姿も。
そして、ライラとその旦那。
ネールとイナレッツェ、そしてジルが、軽食の準備をしてくれている。
「さてと」
食べるものや飲み物が行きわたったのを待って、ンドペキは立ち上がった。
すでに、イコマとは話をしてある。
もう、同期はしていない。
イコマがパリサイドとして再生したとき、一瞬だけ記憶のやり取りをし、後は切れた。
ユウの配慮だった。
スゥとユウについても同様。
「色々なことがありました。今更、状況を整理する、ありていに言えば、数々の謎を解き明かす必要があるのかどうか、わかりません」
と、語り掛けた。
作戦室はしんとしている。
イコマとスミソはパリサイドの姿だが、もう見慣れたものだ。
軽食が回され、飲み物の栓が抜かれた。
洞窟の部屋でイコマが推理を披露したあの日と同じように、チョットマが膝をきつく抱えこんだ。
ただ、あの時と違うのは、チョットマの顔に小さな喜びが灯っていること。




