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469 ウインクで返すよ
ンドペキも、目じりを押さえた。
俺も、初めて聞くチョットマの歌声に、心を打たれた一人だよ。
チョットマ。
アンドロの次元で、その心の弱さをさらけ出したチョットマよ。
そんなおまえだからこそ。
すべてを乗り越えてきたおまえだからこそ。
この歌は、意味を持つんだな。
思えば、何度チョットマに助けられたことだろう。
おまえの存在そのものに。
そうだ。
それこそ、おまえがそばにいてくれたからこそ。
歌の通りだ。
今、チョットマは緑色の髪をいじって、チラチラと視線を送ってくる。
あどけなさの残るかわいい顔。
かと思えば、イコマと、アヤと、スゥと一言二言交わしては笑っている。
握手を求めたスミソとプリブには、代わる代わる抱きついて彼らをうろたえさせている。
もう一度こっちを見てくれ。
ウインクで返すよ。
レイチェルのクローン。
恋人探しのお人形。
そんなレッテルも、隊随一の俊敏さという冠も、もうおまえには必要ない。
いや、そんな言葉だけでは言い表せない。
頭が弱いとか、記憶容量が小さいとか、もうそんなこと、言うんじゃないよ。
本当に、本当によくやった。




