表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

384/516

384 となれば! 行き先はひとつ!

 その穴から入った太陽フレアは、地球全体を舐めていく。

 穴の開いた缶詰を泥水につけるようなものだ、とオーエンが言った。


「太陽フレア! どんなものか、知っているか! 太陽から遠く離れたこの地球でも、人間を焼き尽くすには十分だ! 人間どころではない! すべての生物が絶滅する!」


 科学者オーエン。

 その性癖。

 必要のない説明までしようとする。



 遠くの穴から入った太陽フレアでも、このニューキーツには秒速三百メートルを超える暴風が吹き荒れる。

 暴風は大気によって冷やされるとはいえ、摂氏百五十度にはなるだろう。

 しかも、放射性物質を大量に含んだ嵐がな!

 この街はおろか、政府建物など、ひとたまりもないわ!


 地中深く潜ったところで意味はない!

 数年間は生き延びることができるかもしれぬ。

 しかし、太陽の活動周期から計算すると、一旦太陽フレアが地球を襲い始めたら、嵐が収まるまで百年はかかる!


「それほどの期間、地下で暮らせるか!」


 オーエンのメッセージはもはや、科学者ならでは。

 解説めいていた。


「元々、その期間に火星への移住計画を本格化するはずだった!」


 恨み節でさえある。


「しかし、人類は怠惰になってしまったのだ! 技術はある! しかし今や、その船が建造できないではないか! 火星上に人の住む環境を構築できないではないか!」



「いいか! よく聞け!」


 オーエンがさらに語気を強めた。


「となれば! 行き先はひとつ!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ