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338 何がいい? ソーダ―水?

 広場には、チョットマという女性隊員がカイロスの刃を持ってやってきました。

 彼女には悪いのですが、ここは、長官である私に任せて欲しいと言いました。

 というより、これは歴代ニューキーツ長官に受け継がれている最も重要な責務のひとつなのですから。



 そして私はマリーリと共に、ベータディメンジョンに駆け込みました。

 不安は全くありませんでした。


「ありがとう。ホトキンさん。オーエンはもう死んだけど、あなたにお礼を言います。あなたが作ってくれたゲートで私は時間を遡ることができました」


 レイチェルに握られた手を、ホトキンは黙って見つめた。



「思っていたより、向こうの次元は安定していました。不安はありませんでした。ここなら市民も大丈夫、だと安心しました」


 すぐさま、マリーリの案内で、時代を遡る門に向かいました。

 目を丸くしている門番の女の子にマリーリが話をつけてくれ、次元を移行し、時間を遡りました。

 移行した先はエーエージーエス。

 隠された政府建物内を誰にも見られずに移動しました。

 そして、街のすぐ外の門からいったん荒野に出て、マシンに注意しながら街の門に向かったのです。


 ニューキーツには正門から戻りたかったからです。


 レイチェルが突然沸いて出た娘ではなく、カイラルーシかどこか、別の街に預けていた娘が帰ってきたという記録を残したかったからです。

 偽の死の間際に、ヌヌロッチや門番には、何年先になるかわからないけど、そういう娘が来ればが迎えに出るように指示をしてありました。




「以上が、キャリーの取った行動です」


 みんな、ごめんなさい。

 レイチェルがそんな言葉で話を締めくくった。



 チョットマが立ち上がった。

 ンドペキは、不安になった。

 まさか、レイチェルをひっぱたくんじゃないだろうな。

 慌てて腰を浮かせたが、チョットマはテーブルへ向かう。


「レイチェル、ごめん。気が利かなくて」


 グラスを手渡す。

「喉、乾いたでしょ。何がいい? ソーダ―水? それとも」

「甘いものが」

「じゃ、ライチジュースなんかどう? おなかもすいたでしょ。私、口、つけてないから」

 と、アンチョビを散らしたピザを差し出す。


「チョットマ……、ありがとう。あなたには……」

「もう、いいじゃない。というより、こちらこそ、ごめんなさい。レイチェルがそんなに大変な苦労してたこと、全然知らなかった。なのに、反発ばかりして」


 レイチェルがチョットマの手を取った。


「私ね。まだもう少し、話がしたい。いいかな」

「うん。聞きたい」

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