表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
318/345

318 ハワードは賢いアンドロ

 ハワードの件に移ろう。


「俺は、あいつを信じていた」


 始めて、アンドロという人種とまともに話し、それまで抱いていた印象が完全に間違っていたことに気づいた。

 豊かな心を持ち、信義に厚く、そして仕事に忠実。


 ハワードも、賢いアンドロの例に漏れず、自分を見つめようともがいていた。

 人によって違うんだろうが、あいつの場合は「人を愛すること」の意味を掴もうとしていたんだ。

 そして実際に、特定の誰かを愛そうとしていた。

 決して、練習のためじゃない。

 本気で。

 それがアヤであり、レイチェルであり……。



 レイチェルの場合、あいつの心の中はかなり複雑だったろう。

 言葉や表情として滲み出ることはなかったが。


 レイチェルが死んだとき、あいつの行動。覚えてる?

 水系に飛び込んでいった。

 死ぬのが分かっているのに。


 まさしく、愛する人を追って。

 少なくとも、上司へとる行動じゃない。


 俺は思う。

 ハワードはレイチェルを心から愛していた。

 もう、こんな言い方をすること自体、間違ってるが、あえて言うなら、アンドロなりの愛し方で。




「で、ここまでが前提となる事項」


 ところで、俺達には死んだ人間を甦らせることはできない。

 肉体があれば話は別。

 再生することはできるだろう。

 しかしあの時点で、人類の再生機構はもう動いていなかった。

 しかも、あれはマトやメルキト用で、ホメムは想定外だ。


「レイチェルが水系に消えてから、ハワードは考えたんだ。パリサイドなら、と」


 しかし、それもレイチェルの肉体があってこそ。

 何としてでも、彼女の亡骸がいる……。

 それも、パリサイドに頼めば、水系から回収してきてくれるのではないか。

 そして再生してもらい……。


 ハワードはその考えを実行に移したんだ

 当時、ニューキーツの上空を覆っていたパリサイドに声を掛けて。



 ンドペキはユウに目をやった。

 しかし、微笑んでいるだけ。

 うん、いい。

 今日は、すべてを自分の口から話すと決めてある。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ