100 こいつをどうする?
あんっ!?
地上に降り立ったスジーウォンが発した言葉の先に、アビタットがいた。
しかし、顔さえ見ずに走り出した。
剣らしきものが目を捉えていた。
炎の中でも、きらりと光を放っているもの。
あれに違いない!
カルベスの刃。
落下点に一刻も早く。
「見えたな!」
後方からスミソの声がした。
「ああ」
「目測、三分十五秒で落下点に到達予定!」
「最短距離でいく!」
「マシンがいようが、誰かが倒れていようが無視するぞ!」
「はぐれるな!」
見渡す限り、激しい炎に包まれていた。
視界はないに等しい。
時折見せる炎の隙間から、かろうじて周囲の様子が見える。
「もし城壁があっても、強引に突き進む!」
「爆破するんだな!」
「そう!」
これまでいくつもの戦闘を経験してきたが、こんなすさまじい状況は初めてだった。
周囲が炎に包まれたこともたびたびあった。
エネルギー弾が間近で炸裂し、数十メートルも吹き飛ばされたこともあった。
しかし、その炎やエネルギーは、ものの数十秒もすれば、薄れていく。
むしろ、その間に次の攻撃の手順を決断し、体勢を立て直し、自らの武器のエネルギー充填を待つのが普通だ。
今はどうだ。
周囲はすでに千度ほどになっていよう。
進むほど、ますます過酷さが増す。
炎の色で染まった視界。
どんな嵐よりもすさまじい音。
ただ、幸い、攻撃してくるものはない。
地面は概ね平坦で、障害物はない。
スジーウォンとスミソは一直線に落下点に向かっていった。
「で、スジー。こいつをどうする?」
聞かなくてもわかっていた。
アビタット。
スミソの後方を追ってくる。
「知るか!」
「だな!」




