【幕間】
【吟遊詩人マール】
約束通り、この数奇な運命をたどった少年の物語は歌にしましたよ。
いま、みなさんがご覧になった通りです。
次々と命を奪って、その相手に自らがなっていく人物の話をね。
命の使い方に苦しみながら、人の命を奪って、いつの間にか最高権力者になっただなんて。
人生ってほんとうになにがあるかわかりませんよね。
そのあと、アレンジバージョンで、少し誇張をして、47人の悪党に乗り移った話もつくりました。
命をのりかえるたびに、どんどん悪に染まっていく主人公。
最後に、昔の想い人に殺されて死ぬ。
そういうバージョンです。まあ、誇張だけどそんなに違っていない。
これもなかなかいいですね。
あと、ちょっと思いついて、さらに別のバージョンも考えました。
これは、森の中に住んでる老人から依頼がありましてね、大胆なアレンジをしてあるんです。
それも少年が主人公で、不思議な剣に選ばれて、ついには皇帝を倒してとても大きな自分の王国をつくるんだ。名前はアルトリウスといってね。これも短くまとめれば、だいたい同じですよね。
うーん、いいかもしれない。
こっちのほうがウケるかな?
ずっと先の未来では、どんなふうに伝わっているかな?
人間はどんなふうに物語を受け入れていくのかな。
それには、とても興味があるよ。




