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お昼一緒にどうですか

6月上旬の水曜日、季節の変わり目とゆうこともあり仲のいい2人の友達が風邪をひいた。


「今日は、ぼっち飯ですか」


そう言って廊下に出る。うちの高校は、基本どこでも昼食を取れるそこそこ自由な学校だ。教室で食べても良かったけれど、陽キャの哀れみの目が痛そうだったからやめた。


「どこで食べようかな。人がいないとこでゆうと、体育館倉庫辺り、運よければ空き教室、最低便所飯があるか…それは、やだな」


そんな独り言を呟いていると、見覚えのあるでかい胸と圧倒的な美人顔の少女が来た。


「やー、一葵君1人で昼食とは友達いないのかい?」


どんなキャラだよ博士みたいな感じで話してきて。

「いや、今日はいつも食べてる2人が風邪でね。そういう神楽坂さんも、1人で食べるの?」


よく見るのと神楽坂さんも1人だった。まさかのぼっち仲間か。


「いや、私はいたんだけど一葵君が1人で寂しそうに歩いてて一緒に食べてあげようかと」


なぜ俺が1人で歩いてるだけでぼっち飯と決めつけられているのだろうか。まあ実際1人なんだけど。


「別に、食べる人がいるなら一緒に行ってきなよ」

「なんで、嫌がるの?1人ならいいじゃん」

「いやまあ、いいんですけど神楽坂さんと食べると多分周りの男子から呪われそうで」


実際神楽坂さんの人気は凄く、噂では3年生のイケメン先輩も狙ってるとかないとか。


「あ、じゃっじゃあ人気がないとこならいいでしょ」

「なら別にいいですけど、どこがありましたっけ?」


僕1人なら体育館倉庫辺りでもいいが、そこら辺は少し寒く神楽坂さんの服装はこの間と同じく薄目なので少し冷えるだろう。


「じゃああそこは?階段裏」


僕達は話してい本校舎から、部室や準備室がある旧校舎に来た。


「確かあったここ」

「ほんとだ、よく知ってましたねここ」


そこを見るといい感じに太陽光が当たり、周囲にも人気がほとんどない場所だった。そもそも旧校舎自体も作りが古くあまり人が寄らないのも利点だろう。


「じつは、この前暇な時間に学校でかくれんぼした時に見つけたんだ」

学校でかくれんぼしてたのか、なんか凄いな。


「じゃここにしますか」


そこに座ってみたけれど、以外にも床は綺麗でホコリもなかった。誰かが掃除してくれたのだろう。


「一葵君のお弁当美味しそうだね、作ってもらってるの?」

「まあ、母さんが作ったやつですし。なんか食べます?交換で」


僕のお弁当のおかずは、The普通と言った感じで。ウィンナーに昨日の晩御飯の残りそれとだし巻き玉子と白米と言った感じだ。


「じゃっだし巻き玉子交換で、はい私の家のだし巻き玉子」

「ありがとうございます。いただきます」


そう言って神楽坂さんの家のだし巻き玉子を口に運ぶと、家のとは違いふんわりとした玉子は少し味が薄いながらもしっかりと出汁の味とその他調味料、卵本来の味がある繊細なものだった。


「私もいただきます。では、早速先程貰っただし巻き玉子を。ん、おいしい。一葵君の家のだし巻き玉子、味濃くて少し固めだね。そこそこ好きかも」


僕が作った訳では無いけれど、なんだか僕もしい。


「神楽坂さんのやつも美味しいよ」


そんな他愛のない会話をしながら僕達は食事を進めていった。いつもと違う人と食べていたからかもしれないがそこそこ楽しい食事だった。


「「ごちそうさまでした」」

「それじゃお先に戻ります」


僕がそう言って立ち上がると。神楽座さんが僕の裾を引っ張て引き止めてくる。


「もう行っちゃうの?時間あるんだらもう少し話そうよ」

「いいんですけど、実は僕次の授業の提出物終わってなくて」


昼食時間終わりまで残り10分ぐらいと言った頃で、終わっていなかった授業の振り返りシートを書こうと戻ろうとしていた。


「あ、そうなんだ。じゃ、じゃあさ明日も一緒に食べない?友達風邪なら明日もいないかもしれないでしょ」


僕の友達が2人しか居ないとゆうような物言いは、やてめもらいたいとこではあるが(多分1人になる確率は高い)。


「いいですけど、いいんですか?僕と一緒で、神楽坂さん彼氏とかいたら怒られちゃったり」

「い、いや彼氏とか今はいないし」


こんな美人なら何人もの男に告白されて、彼氏でも居そうなものだが意外だな。


「そ、そうだ。じゃあ明日、私お弁当作ってあげるよ」


話を逸らすような急な提案だな。


「いいんですか?でも神楽坂さんだけが作ってくるのもなんかなので、僕も作りますよ。それでお弁当交換しません?」

「お互いの作ったお弁当交換か、いいねそれやろ」


そう僕は、神楽坂さんとの約束をしその場を離れた。


そんな約束をした次の日僕達は、また旧校舎の階段裏に来ていた。


「じゃあ先一葵君見せてもらっていい?失敗してても笑わないから」

「では、あまり上手くいい出来栄えではないですがどうぞ」


そう言って手渡した弁当を見た、神楽坂さんはたわわな胸を揺らしながら少しびっくりしたような顔をしていた。


「うまい、上手くない料理。ほとんど出来ないと思ってたから、びっくりしちゃった」


いつの間にか、ぼくが料理出来ないと決めつけられていたらしい。


「そう言う、神楽坂さんのお弁当は?」


そんなことを言うと、神楽坂さんの顔が少し引きっったような顔になってお弁当箱を取りだした。


「あんまりいい出来じゃないから笑わないでね」

「そんな、人が作ったものを笑うような無作法者じゃないですよ…お、おう」


神楽坂さんのお弁当を見ると、だし巻き玉子は巻か

れている感じではなく形が崩れてスクランブエッグのようになったりしていた。


「ほら、あんまりいい出来じゃないでしょ食べたくなかったら自分で作ったやつ食べてほら」

「結構いけますね」


そんなことを言う神楽坂さんを横目に僕は、もう食べ始めていた。


「え、いやなんで食べてるの?」

「あ、ごめんなさ()()()()()()忘れてました」


食事前の大事な礼を忘れていたとは、僕としたことが盲点だった。


「い、いやそこじゃなくていいの?そんな見た目の悪いものでも」

「いや、人が僕のために作ってくれたものを無下にはしませんよ。あと見た目はあれでも味はしっかりしてて美味しいですし」

「う、うんありがと」


そう言って下を向く神楽坂さん。そんなに恥ずかしかったのかな、このお弁当見せるの。


「そんなことより僕のお弁当食べてみてくださいよ。味は、しっかりみてないので保証は出来ませんが」

「そ、そうだね。いただきます」


そう言って僕のお弁当を食べた神楽坂さんの顔を見ると、またもや驚いたような顔をしていた。


「おいしい。味見てないとは思えないくらいしっかり整ってる」

「ありがとうございます」


こう自分が作ったものを褒められると、認められた感があって嬉しいな(母の手伝いあり)。


「「ごちそうさまでした」」

「でもなんで神楽坂さん、こんなお弁当崩れてたんでか?」


勉強や運動が普通出来る神楽坂さんにしては、料理が出来ないとは結構意外で驚きのことだった。


「実は、家に帰ってから思い出したんだけど私料理出来なかったんだ」


そこそこ大事なことな気がするが。それを忘れるとは、相当苦手なのだろう。


「あ、あとこのことはみんなには秘密で。絶対に誰にも言わないでね」

「まあ、人の秘密をばらすような趣味は無いので。とか言ってたらあと5分先に戻っていいですよ。僕ちょっとよりたいとこあるので」


神楽坂さんと一緒に歩いてると、やはり男子から呪われそうなので先に戻ってもらうことにしよう。


「わかった。あとまた一緒にお昼食べない?いつでもいいから」

「いつって?」

「私は別に、毎日でもいいけど」

「さすがに毎日は、僕と神楽坂さんにも交友関係はあるのでさすがに」

「でも、そんな心の狭い友達とは付き合ってないよ」


そう言って胸を揺らしながら少し駄々をこねる神楽坂さん。


「そしたら2日でどうですか?最高週に2日」


3日とも言おうとしがさすがに多い気がしたので1日減らした2日で対応させてもらった。


「2日か…わかったじゃあ水曜と木曜にここで食べよ。あとまたお弁当作ってあげる」

「また交換ですか?」

「いや、今回は私だけ。料理ができない私にとって花嫁修業にもなるしね」


今更だがなぜ神楽坂さんは、僕と一緒に食べようとしているのだろうか僕の弱点でも見つけてからかおうとしてるのだろうか?


「じゃあ、手始めに好みのだし巻き玉子の味教えて」

「僕の好みですか?花嫁修業なら神楽坂さんの家庭の味練習したほうがいいとおもうんですけど」


花嫁修業なら、僕の好みではなく神楽坂さんの家庭の味の方が未来の旦那さんに振る舞う時役に立つ気がするが。


「まあ、いいからとりあえず」

「曖昧ですけど一応ゆうと、甘めと、出汁の味が濃すぎるやつは、あんまり好きじゃないです。だから卵本来の味があった方が好きかもです」

「わかったじゃあ、来週期待しておいてね。絶い上手く作ってあげるから」


そう言って僕達は、別々に教室に戻りいつも通りの生活を送った。


めげない逃げない諦めない陽葵さん


「いやーもうちょっとで夏休みだね。もう予定決めちゃう?」

「て言ってもまだ1ヶ月ぐらいあるけどね」


私は、今いつもお昼を食べる3人の友達と一緒に移動している。今の会話は、まだあと1ヶ月位先の夏休みの話で少し盛り上がっていた。夏休み中に一葵君に会えたらいいなー。


「で、今日どこで食べるの?」

「そうだなー、じゃあ外で食べない日中は結構あったかいし」


そんなことを話していると、一人で歩く一葵君が見えた。

もしかして今日は、一人で食べるのだろうか。


「あ!急でごめん今日たまたま別の人と食べる約束してたの」

「ほんとに、急だねもしかして男?」


ものすごい図星だが、彼の為にもあと質問攻めされる気がするから何とか言い訳しつつ。


「い、いや違うよさっき授業で話した子と食べようって約束してたの」


一応みんなは、中学からの友達で結構仲がいい。


「まあ、別に止めはしないけど陽葵、男なら正直に言ってね」


なんか凄い母親感があるが気にせず、一葵君の方に行く。


「やー、一葵君1人で昼食とは友達いないのかい?」

「いや、今日はいつも食べてる2人が風邪でね。そういう神楽坂さんも、1人で食べるの?」


(やった、今日は一葵君1人だ頑張れば一緒食べれるかも)


「いや、私はいたんだけど一葵君が1人で寂しそうに歩いてて一緒に食べてあげようかと」

「別に、食べる人がいるなら一緒に行ってきなよ」

「なんで、嫌がるの?1人ならいいじゃん」

「いやまあ、いいんですけど神楽坂さんと食べると多分周りの男子から呪われそうで」


一葵君、そんなに嫌がらなくてもそんなに私と居るの見られたくないのかな。


「あ、じゃっじゃあ人気がないとこならいいでしょ」

「なら別にいいですけど、どこがありましたっけ?」


(やった一葵君が、一緒に食べてくれるって言ってくれた)


そう思いつつ表情には、出さないように考えをひねりだす。


「「ごちそうさまでした」」

「それじゃお先に戻ります」

「もう行っちゃうの?時間あるんだらもう少し話そうよ」


今日は、一葵君と一緒にお昼を食べれたしおかずも交換できて満足だったがもう少しこの時間を伸ばしたかった。


「いいんですけど、実は僕次の授業の提出物終わってなくて」

「あ、そうなんだ。じゃ、じゃあさ明日も一緒に食べない?友達風邪なら明日もいないかもしれないでしょ」

「いいですけど、いいんですか?僕と一緒で、神楽坂さん彼氏とかいたら怒られちゃったり」

「い、いや彼氏とか今はいないし」


私が好きなのは、一葵君だけで絶対に一葵君以外は絶対に嫌だから彼氏なんて居ない。


「そ、そうだ。じゃあ明日、私お弁当作ってあげるよ」

「いいんですか?でも神楽坂さんだけが作ってくるのもなんかなので、僕も作りますよ。それでお弁当交換しません?」

「お互いの作ったお弁当交換か、いいねそれやろ」


(やった、また一葵君と一緒にお昼食べられるしかも私の作った愛のこもったお弁当も食べてくれる)


そんなウッキウキで帰ってから、私は思い出した料理ができないことを。



「お母さん、全く上手く出来ない」


朝、お母さんに手伝ってもらいながらもお弁当作りを進めていだが全く上手くできない。


「もう、だからやめときなって言ったのに。もう、私がやっちゃおうか?」

「やだ!それだけはだめ、これは絶対に私が作るの」


5歳児並みの駄々をこねる。絶対に私の愛情込めたお弁当を一葵君に食べて欲しいから。


「まあ、そんな苦手な料理を陽葵が頑張るなんて…もしかして()()?」


昨日友達に言われたようなことを母も言ってきた。


「ち、違うから()()友達だから」


いつもの反応から、私たちが付き合えるのは相当遠い気がする。その後も何度か作ったけれど時間が来てしまって全く上手く出来なかった。



「あんまりいい出来じゃないから笑わないでね」

「そんな、人が作ったものを笑うような無作法者じゃないですよ…お、おう」


やっぱり、見た目が酷すぎてびっくりしていた。結果的にだし巻き玉子は、形が整わず見るも無惨になってしまった。


「ほら、あんまりいい出来じゃないでしょ食べたくなかったら自分で作ったやつ食べてほら」

「結構いけますね」

「え、いやなんで食べてるの?」

「あ、ごめんなさいいただきます忘れてました」

「い、いやそこじゃなくていいの?そんな見た目の悪いものでも」

「いや、人が僕のために作ってくれたものを無下にはしませんよ。あと見た目はあれでも味はしっかりしてて美味しいですし」

「う、うんありがと」


(こんなものでも、一口は食べてくれるんだ。あとは、私の愛情が伝わればいいんだけど)


顔がすごく熱い、多分すごく赤くなっていると思うこんな顔は、恥ずかしくて一葵君には見せられない。

一応の必死の言い訳で、一葵君がまた一緒にお昼食べてくれると言ってくれた。


「2日か…わかったじゃあ水曜と木曜にここで食べよ。あとまたお弁当作ってあげる」

「また交換ですか?」

「いや、今回は私だけ。料理ができない私にとって花嫁修業にもなるしね」

「じゃあ、手始めに好みのだし巻き玉子の味教えて」

「僕の好みですか?花嫁修業なら神楽坂さんの家庭の味練習したほうがいいとおもうんですけど」


一葵君の胃袋を掴むために、一葵君の舌にあったものを作って彼の好感度をあげるために彼の好みを聞く。本当は、女性の好みも知りたいけど。


「まあ、いいからとりあえず」

「曖昧ですけど一応ゆうと、甘めと、出汁の味が濃すぎるやつは、あんまり好きじゃないです。だから卵本来の味があった方が好きかもです」

「わかったじゃあ、来週期待しておいてね。絶い上手く作ってあげるから」


こうして私の花嫁修業兼、付き合いたてカップルみたいな生活が始まった。

めちゃくちゃ長くなってしまいすみません。それでも面白いと思っていただければ評価、ブックマーク等々よろしくお願いします。して頂ければ作者の執筆速度がブーストかかるかも。

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