チビエマ士族召喚!!
マリワナは溜め息を着くと、人間のあられもない美しい女性の姿へと戻る。
そんなマリワナに、赤髪の美しい女性が自分の上着を掛ける。
「マリワナ、どうだった?久しぶりに我が主と会った感想は?」
「ふふ、相変わらずお人好しでしたわ」
女性にマリワナは笑って答えると、二人はそっと唇を重ねて抱き締め合うのだった。
「とりゃあっ!!」
「セイ!!」
海美とマリワナが手を繋ぐと、地面に同時に空いてる片手で手をつく。
その瞬間、地面全体に魔法陣が展開された。
魔法陣は光り輝き、やがて魔法陣から……
「ダテン!!」
「ケビ!!」
「ダキシ?」
「ダテン!!」
「ぅっ……ダテン……」
「ヴァビ!!」
黒い翼を背に生やしたチビエマ士族が飛び出してポーズを決める。
一匹目はドヤ顔をし、二匹目は杖を構え、三匹目は剣を振り回した。
四匹目は目をキリッと細め、五匹目は嫌そうに俯き、六匹目はお辞儀をする。
「カイン兄様、クロード、ノヴァ、ルエド、ラキ、ジェラルドだな!!」
走り寄って来たチビエマ士族を見て、海美は嬉しそうに名を当てた。
「……何で分かるのセイ?同じチビエマ士族なのに分かるなんてびっくりセイ」
呆れた顔をしてマリワナはドン引きしながら首を傾ける。
「……まぁ、家族だしな」
キョトンとして海美は答える。
「エンジェ!!」
「エンジェ……」
「エンジェ」
「エンジェ?」
「エンジェ!!」
「エンジェ!!」
今度は背に白い翼を生やしたチビエマ士族が、フォーメーションを組んでポーズを決め飛び出した。
一匹目はキラキラしてて、二匹目は控え目に、三匹目は目を丸くしてる。
四匹目は首を傾け、五匹目は腕を組み、六匹目は海美を見て慌て走り寄って来た。
「ロイス兄様、マノ、ディーヴァ、ミルフィーユ、ハルヒ、フレイだ!!」
海美は嬉しそうに名を当てると、近付いてきたチビエマを膝に乗せた。
「また当てましたわ。……本当に海美は凄いですわね。……全員呼んだなら私は戻りますセイ」
「おう、マリワナ助かったぞ!!色々とありがとうな!!」
疲れた顔をしてマリワナが背を向けると、海美が礼を言って手を振る。
「今度はセシリアとラブラブしたいセイ」
「次は二人一緒に呼ぶぞ」
マリワナが言うと、海美も頷いて約束した。
空間を開くと、マリワナは飛び込んで入り、空間も消えてなくなる。
「魔教国ってのが滅ぼした筈のに存在していることが気に入らねぇダテン」
黒い翼をパタパタ動かし、ダテンビトのカインが目を細める。
闇魔法を使うダテンビトで海美の前世の兄である大魔王カイン。
「何か事情があるエンジェ?どうやら、今は帝国から逃げて行く見たいエンジェよ」
聖魔法を使うと共に、白き翼を持つエンジェビトで、海美の前世の兄で大勇者ロイス。
カインはダテンビトを率いる大魔王として、ロイスはエンジェビトを率いる大勇者として前世の海美を守りかつてはその命を散らした。
幸か不幸か、死して彼らの魂はダンジョンに囚われてマテリシアとして再会するまで自由に動けなかったのだ。
「姫様、体調大丈夫エンジェ?産まれたばかりで無理ダメエンジェよ」
エンジェビトのハルヒは、海美の身体を心配してハラハラする。
「ハルヒは心配症だな」
にっこり笑って海美はハルヒの頭を撫でた。
「エンジェ……」
撫でられたハルヒは赤面する。
「チビエマ士族ついに召喚しちゃったね……見た目は人畜無害に見えるよ?」
「見た目詐欺だからな。しかも最強勢力パーティーと来たし」
「これから楽しくなりそうだな」
三人の青年達はワクワクして異空間から様子を見るのだった。




