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固定ダメージで挽き殺します!  作者: わけわかめ
SWORD第一回イベント[トライヘルメス]編

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本戦-4 ノリだけの生き様にコメだらけの配信


「死んでたまるかぁぁぁー!!!」


 超特急から無賃下車させられたファインダー。無敵を使う前に捕まってしまってはもう何もできない。ジッタバッタ抵抗しようと四肢でもがくが意味はなく、ブラキオンの麻痺属性に囚われて動きが止まる。


「ごめんシェリー()は降りる──!」


 だからアリサは向かうしかない。飛翔するシェリーから手を離して地に落つる。蛇腹剣(ブラキオン)はその性質上捕らえられるのは一人だけ、"今のうち"に叩くべき。アリサはそう判断した。


>制圧者のエントリー!

>姉御!

>身長低いけどな


「黙ってろ!」


 着地と同時に姿勢を低く。衝撃を地面へ逃し、相棒(サードムーン)は腰に携え。踏み込んだ足を前に。


「──ッラァ!」


 文字通りのシステム外(リアル技能)が一つ、"縮地"を使用。バフは乗っていないのに瞬間移動でアストに肉薄。武芸者がゲームに入るのはこれだから。ゲームならではの予備動作もない外法の使用もお構いなし。


>どんな動きィ!?

>今の画面巻き戻せるか?

>見えなかったんだな…


  研ぎ澄まされた一太刀。最低限の動きで。最大限の速さを。狂化の混じりっけのない、純粋な剣技がそこにはあった。狂化がない方が愛理(プレイヤー性能)は強いのである。


「速っやい!?援護お願い〜!!」


「OKェ!」


「──♪」


 ブラキオンを引き戻しバックステップ、直撃を免れるが追撃がほら。返す刀の振り下ろし。抜刀攻撃の一太刀が当たらぬのならさらに二太刀。三太刀。四の太刀。倒せるまで何度だって続くラッシュ。そんなコンボを止めようと向けられる声に天使だったが。


>防衛割くしかないわな

>ううんこれは…

>このアリサの動き凄いが参考にならない

>参考記録だろ お前がナンバーワンだ的な意味で

>……うむ


「嗚呼もうウザったい!」


 声は"受け流し"天使は"切り捨て"。本気(ゾーン)に入った彼女への妨害は無意味。打ち破るなら正面からやるしか方法はない。


>草

>なんだそのジャスガww

>的確に首狩りしてるな…


「へいへいよそ見してんじゃねえよカリンちゃーんっ!」


 ココでシェリーがステージに到着、飛び降りついでにオファニエルプレゼントfor推し。メガホン握ったアイドルにはクソデカペンライト(たいまつ)を振るのはマナー。ただし厄介ファンは文字通り命を削って()し付けてくるものとする。


>暑そう…

>暑い通り越して熱いよ

>クーラードリンクも効かねぇ


「Shooting Shooting──!」


 せめてもの抵抗、鋭く尖った声の『棘』がシェリーの全身に突き刺さり。穴が開き。血は飛び出すも意味はない。機動は変わらず自由落下の一撃必殺(インパクト)。ちょっと痛いからって辞められるわけがない。


>これは痛そう

>袋から水抜く時こんな感じ

>人間皆輸血袋よ…

>もしかして吸血鬼おる?


「早うに決めさせてもらうで!」閃打乱打加速──起きぃよシリウスはん!リミットオーバーやっ!」


 それに同時。アルケーズを弾き鳴らす側方からゲーミング・ファインダー接近。その指には滾る灼熱の如き指輪が収まっていて、あからさまに『バフ』がかかっているのは丸分かり。無敵に対する対処法を引っ張り出して対策を。そう考えた時にはもう遅い。指輪が燃える。焔を纏う。纏う衣装に同化してゲーミングファイアモードに。速度のギアが、数段──上がった。


>魔核装備ktkr

>これは…

>シェリーのと似てるな


──

[アクセル・ブレイカー]

カテゴリ:指輪(魔核装備)

属性:火

スキル:リミットオーバー・加速

──

[リミットオーバー・加速]

自傷ダメージを負うことで一時的にスキル[加速]の効果が上昇する。負ったダメージ量と心拍数に応じて上昇幅は大きくなる。

──


 ファインダーの得た新しき魔核装備は自傷ダメージのバフ強化。体力満タンから1まで削ればその効果量は倍算レベル。シリウスランクIV『残像追撃』も相まって一撃に付随する当たり判定は二桁に達す。今も音楽領域に増え続けるアルケーズ・オルケストラはファインダーの作り出した拳の雨に曝された。


「ッッァァ!!カリン曲を変えるぞついて来い!」


「──分かった!」


 攻撃的なパンクロッカーは終い。天使共(アルケーズ)を並べた肉盾で堰き止めたファンと雨を防いでいる隙にチューニング。カウントダウンの次に流れるはジャズ・ミュージック。響き渡る多重奏は音の防壁を作り出し、歌は防ぐに難い揺らぐ刃に。


>また新曲だやったー!

>カッコいいなこれ

>耳が幸せ


 ギィィャァァゴゴゴァァァッッッ!!!


>マ"ッ"ッ"

>幸せも束の間

>困ったな、即死だよ


 そんなことは知ったこっちゃない。シェリーはやりたいようにやる。そのための力はココにある。


「はーいみなさんせーのっ!」


>真髄解放!

>真髄解放ォー!!

>展開早いなシーンズーイカーイホー!


「オーイェス真髄解放だぁ!」


 装備変更、纏う肉鎧に冠る触手兜。並べられた天使と音の防壁を、力押しで突破する冒涜なる戒天の殺戮者。タイムリミット120sで倒せるか?


「当然、私は推しだろうが顔面虐めを敢行できる女だぁーっ!」


>やめたげてよぉ!

>こーれは外交問題

>まーたシェリーのsns燃えてるよ

>今見れないけどめちゃくちゃ分かるww


 天狼の輝き(シリウス)座天使の長(オファニエル)呼び出されて、殴られて、挽き殺されて。それでも奏で続ける権天使達(アルケーズ)


「ああシェリはんいい顔してはるわぁ──好き!」


 想いは運命を乗り越えるのか。今ばかりはファインダーの心臓(トキメキ)が高鳴ろうとも、その鼓動が身を蝕むことはない。一周回って絶好調。


>大胆な告白は女の子の特権

>…ファインダーちゃんは女の子か

>なお他


「オイ!?」


「よそ見するな、よォッ!」


 殺すというよりぶっ潰す。超重武器たるオファニエルは積み重なる天使の盾を天から地へと重力の力で押し潰し、『領域』の中へ踏み込んだ途端。"真横“に天使が招来。煤塵と化す前に打打打打打打打打。


「やっぱり痛ぇぇ!!」


>そりゃ痛てぇでしょうよ

>言えたじゃねえか…

>絶叫聞けてよかった


 シェリーの肉の爛れ、燃え、千切れが痛覚100%でフィードバック、アガる脳を揺さぶって。常人なら発狂ログアウトコース。そもそも自傷の割合はデカいが。


「だけど!私は私の責務(アタック)を全うするぅーっ!」


>これは炎柱

>こんな汚ねえのやだよwww

>鬼に殺される側では????


「お前らも挽くぞ!?」


 そんなこと(激しい痛み)はどうでもいい。今重要な事は勝利。今突き動かすこの衝動は殺る気。止まらないオファニエルの棘はさらにさらに奥へ奥へ。


「あっはははっ、最高、最高やシェリはん!こんなにも暴れられたん何時ぶりやろ…!」


>目が見開いてる

>俺もSWORDしたくなってきた…

>奇遇だな


 蹴りで跳んで膝で飛ばし肘で怯ませ拳で殴る。全てを注ぎ込んだこの天上無双。こちらも同じくアルケーズの『領域』へと突入し、一段と聞こえる守り(ジャズ)が激しくなった。


「そないな弱っちい木偶ぅ並べてもウチらには意味ぃない!」


「まだオレのビートは止まってねェよ──!」


>ピカピカの〜?

>言わねえだろw

>どっちかというとメラメラ燃えてない?


 まもなく終打刻限。溜まった力は最大級。目一杯引いた拳に、収束する炎。ドリレン・ダスターに生まれる一つの恒星。あんずはそれを見上げながら思いつく限りの即興曲を奏で重ね守ろうと必死。助けは……呼べない。


「さぁ行きやシェリはん──終打ァァ!!」


 呼ぶ前に、終わってしまうから。


>草

>ビームじゃねえか!

>波〜〜〜!?


「──続きは、"ライブ"でな」


>えっいいの?

>マジかよ期待しとこ……

>ココシェリーの配信だよね?


 真の英雄は拳で殺す。対地拡散レーザーココにあり。常にイメージする『最強』の通り。哀れな天使達(アルケーズ)は出勤後即退勤を喰らい、上司(あんず)はデスペナ。これでシェリーの行手を塞ぐものは無くなった。


「嘘…っ!?」


 驚きのあまり舌は回ることを忘れ、言の刃は紡がれない。『天使(与ダメージ源)』が無くなった今、倒すなら、今なのに。


「次のアルバムも買うからねカリンちゃーんっ!!」


>ここダイマ

>ステマじゃない…?

>……どちらにせよ買うからいいだろ!?


 振り下ろされたオファニエルの一撃は、空いた口の塞がらないカリンの顔面へと見事に叩っこまれたのだった。

 


 

・『残像追撃』


速度に付随して追加攻撃が発生するっていう効果。

大体ファインダーの通常速度で一発分くらい増加する。加速で二発分増加になる。

そして今回解禁されたオーバーリミット・加速を使うことでさらに四発分増加になる。

乱撃Iで一撃が三撃になってるので1アクション12ヒットです

馬鹿ですね…

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