第3話 同業者からの誘い
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前回のあらすじ:|そんな都合良く上手くいくはずないよね
「ついに女児とお友達になれるってワクワクしちゃった…ぐすん、それがまさか邪なおっさんだったなんて…ぐすん」
すごいなあこのゲーム、悲しくなるとちゃんと涙が流れて来るんだ…
私と同じ考えの男がこのゲームにいるなんて思いもしなかった…いや、少しは思ったけど女児を求める脳がその考えを拒否してしまっていた。
「おいおい、人の声聞いて泣くなよ失礼だな。お前が手を振ったから来たんだろうが」
ツインテールの方が話しかけてくる。声はすごく野太いのにロリ顔なもんだから調子が狂うなあ。
「悪かった、想像と現実のギャップでどうやら脳がバグってしまったようだ」
確かにいきなり嘆くのは失礼だったな。もしかしたらこの二人も私のことを女の子と思って喋りかけに来たのかもしれないんだ。
ところで勝手に二人のことを同じロリコン扱いしてるけども合ってるのか?私以外のロリコンと会うのは初めてだからどう接せればいいかわかんねえや。
「ええと、二人とも同業者ってことでいいのかな?」
「その言い方はちょっと気になるけど、うんまあそうなるかな。僕達も君と同じで小さい女の子が好きでピュアミーをやってる。ここで会ったのも何かの縁だし、取り敢えず自己紹介いっとこうか」
ショートカットの方が答えてくれた。こちらはツインテールとは違って穏やかな優しい声だ。そんな声の人がロリコンをやってるって寧ろめちゃくちゃ怖いんだが…
でも自己紹介はいい提案だと思う。プレイヤーネームは頭上を見れば表示されているからわかるけども、まだ相手の人となりも何もわかってないからな。…こんなゲームしてる割にはまともな人なのか?
ツインテールの方が一歩前に出て喋りだす。
「じゃあ俺からいこうか、『フェルミン』だ。自分で言うのもアレだがゲームは上手い方だから何かあれば頼ってくれ。守備範囲は小5から中2」
「え、これ性癖暴露しないといけない感じ?」
すごい自信満々に守備範囲言った…しかも具体的だな。
「次僕だね。『リヴァイアちゃん』です、よろしく。ロリコン仲間が増えて嬉しいよ。守備範囲は0〜7歳だね」
「ロリじゃなくてペドじゃねーか。アウトだろ流石に引くわ」
「心外だなあ、傍から見れば同じだよ」
違うと思うけどなあ。
というか次私の番だな…小さい女の子が好きってだけで具体的な年齢範囲とか考えたことないんだよなあ…二人が期待の目でこっち見てくるのが何か怖い。
「あー、次私か…『ナナオ』だ。守備範囲は〜……そうだな、守備範囲は、小学生とかそこらへんだな、うん」
まだまだだなコイツ的な目で見られた。俺が悪いのかこれは?
「実は私以外のロリコンに出会ったのは初めてなんだ。何だかんだ言って知り合えて嬉しいよ。よろしく」
二人と握手を交わし、フレンド申請をする。ピュアミーではフレンド登録等はス魔ホに予め入ってるSNSアプリ"マジカルトーカー"で行われ、現実のSNSと似たようなことができる。
「で、これからどうする?」
リヴァイアちゃんが話しかけてくる
「どうするというのは?」
「見ての通り僕たち二人はパーティを組んでるんだけど、良かったらナナオくんも一緒に来ない?」
「パーティか…」
親切心なのか同じロリコンのよしみなのかはわからないが、今会ったばかりの私を誘ってくれたのは正直めちゃくちゃ嬉しい。パーティを組めば攻略も捗るだろう。
でも私はあくまで女児と一緒にパーティを組みたい。二人には悪いが丁重にお断りさせてもらおう。
「誘ってもらって悪いんだけど、遠慮しとくよ。お前たちとやるのも楽しそうだけど、折角だし最初は女児とパーティを組みたいんだ。」
………なんで二人ともそんな憐れむ目で私を見るんだよ、お前たちも同じ穴の狢だろうが。
「あー、もしかしてお前知らないのか?」
「知らないって何をだよ」
ロリコンが犯罪者予備軍ってことか?それぐらいは知ってんぞ、だからゲーム内で合法に触れ合おうとしてるんじゃねーか。
二人がアイコンタクトでやり取りし始める、どうやら私に対して何かを話すかどうか決めているようだ。
「うーん、ちょっと話しにくいね」
「いやもったいぶってないでさっさと教えてくれよ」
私の要求に対し二人は意を決してうなずき、リヴァイアちゃんが答える。
「いやー実に言いにくいことなんだけど、このゲームってR15なんだよね。つまり15歳未満はピュアミーをプレイできないんだよ」
?
「ん?どういうこと?」
「要するに、ピュアミーティアオンラインをプレイしてるのは15歳以上の大人だけ。君や僕が求めてる小さい女の子はこのゲームにはいないんだよ」
???
このげーむ女児向けのげーむだよね?
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