葵咲く夏の
地方都市に暮らす大学一回生の弓熊和葵は、初めての長い夏休みを利用して、地元に帰ってきていた。本当なら、友達とバーベキューとか、海に行ったりとか、そんなこともあるだろうなと思っていた夏休みも怠惰に過ごし、気がつけばお盆になっていた。去年までと同じ夏、違和感のない夏のはずなのに、どこか作り物の感じのする「夏」。何気ない日常に見え隠れする小さな綻びが、これから始まるとびきりの夏を、予感させていた。
線香とひまわり
2021/01/16 21:13
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