聖域
森の中を探索して3日ほど経ち色々と分かったことがある。まず、初日は身体の動きに慣れるのに時間がかかった。
四足歩行で歩くのは行けるのだが走ったり飛んだりが難しく4時間ほどかかってしまった。
それと体が小さすぎるから1歩が短い事に慣れるのも大変だった。
この森の中を探索しようにも小さすぎて何日かかるか分からなかったからな。
とりあえず高そうな木の上に登り周りを見渡してみると一面が森だったが遠くの方にいい感じの湖を見つけたのでそこを目指すことにした。
そして道中魔物を倒しつつやっと今日湖に着いたという訳だ。
この森の中にはそれなりに手強い魔物が多かったからいい戦闘訓練にもなった。
サンダーバードは空中戦の練習になったし、ダークネスウルフはこの体の使いかたの勉強になった。
なかなか有意義な3日間だった。
食事は倒した魔物がいっぱいあるから困らないが体に見合わずサンダーバードを半分ほど平らげることが出来た。まぁ一角ウサギ程度の量でも十分なので味も意外と美味くて道中腐るほど居た一角ウサギを乱獲して置いたからしばらくはそれでいいだろう。
空間魔法で造った空間に入れているので腐る事も盗まれることも無いだろうしな。
さて、この湖なんだが中々素晴らしい湖だった。
魔力濃度も高く、周りには珍しい花や薬草があり、下級とはいえ精霊が多く集っていた。そのため幻獣もいた。カーバンクルなんて魔王の時に闇市で1度見た程度しかないが目の前で4匹ほど飛び回っていたりした。
魔王の時は精霊に嫌われていて精霊魔法なんて使えなかったがこの体は精霊に結構好かれるらしい。もしかしたら精霊種なのかもしれないな。
それはさておき、湖の中には魚がいて、初めて食べたがめちゃくちゃ美味かった。焼いても生でも美味く、これは至高の1品であった。あと何故か料理スキルをいつ間にか獲得してレベルが4になっていた。
それと、下級精霊に聞いてみるとどうやらここは相当深い森の中のにある聖域と呼ばれる場所らしく、珍しい花や薬草が多いのも幻獣や聖獣・精霊等が多くいたり、たまに来るのもそのおかげらしい。
聖域には魔物も寄りつけないため私は2日程ここでゆっくりする事にした。
その間下級精霊達に世界について聞いた。
下級とはいえ精霊、色々と飛び回ってみてると思ったからだ、予想通り彼らは色々と知っていた。