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エンディング
光に溶け込んだ私の意識が、
少しずつ戻っていく。
景色は変わり、イリスの代わりに
立っていたのは、男の子。
長身のちょっとかっこいい感じ。
私の身体が静かに地面に降りる。
「えっと……ミリア?」
「うん……」
初対面とは言え、お互いの
心をさらけ出した仲。
ちょっと気恥ずかしい。
「ツトム……なのね?」
「そうだよ」
どうしていいかわからなくなる私。
ツトムも困ってそう。
ここは私から行動したほうがいいと思い、
手をさし伸ばした。
「えっと……これからもよろしくね」
「う、うん。よろしくね」
そう言って、ツトムが私の手を握る。
初めてのふれあい。
友達の温もりを私は感じた。
------完




