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幕間3 ミリアにとっての友人
『大切な友人、ミリアへ』
この言葉に、
あたいは釘付けになる。
友達……今まで、
そう呼べた物は居ただろうか?
ママの従者たちは良くしてくれた。
でも、本当に友達と思ってくれたのは、
誰かいただろうか?
もしかして。
ツトムが初めてかも知れない。
そう言ってくれたのは。
ツトムはあたいの事を友達と
言ってくれた。
しかも、大切と。
あたいは初めての体験だった。
そう呼んでくれる。
そんな間柄は。
あたいはペンを執って、
日記に返事を書く。
この感情をこめて。
今はまだわからない
この感情をこめて。




