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小説が書きたい!

作者: こーし

答えなどないのでしょうか、それとも単に追い求めることが無意味というだけなのでしょうか。

 自分は、小説を書くことができない。

当たり前なことで、特にどうということも無いのかもしれないが、そう言われてもやはり堪える。自分は、文学が好きなのだ。


 昔から、「よく本を読む子」で通っていた。自分は、それをどちらかというと誇りに思っていた。それが自分の唯一の個性であると、それが全てなんだと思っていた。「そこそこ優秀」「そこそこかわいい」それが自分。個性やこだわりなんてなかった。


他のことなんて、正直どうでもよかった。全てが面白くなくなっていったのだ。体が重く、怠く。『やる必要のないこと』までやらされ、体面的に「いやだ」と言えなかった。

なにより「遠慮」と「配慮」が大事だと思っていた、いまはそれがいきすぎたものだとしっているが。負担をかけすぎたのかもしれない。

でも、どんどん壊れていった。


小学校5年になると、本が手放せなくなってしまった。

食事中も、寝る前も、トイレでも。とにかく暇さえあれば本を読んでいた。本以外の楽しみがほとんどなかった様に記憶している。これを手放したら自分には何も残らない…恐怖の一種、あるいは単なる受験ノイローゼだったのかもしれないが。


 周りが嫌いで、とにかく世界が狭くて、死に神聖視に似た憧憬を抱いていて、そんな自分が実は一番嫌いだった。本のおかげか、悪い方面に対する警戒が強く、自分が悪い方に突き進んでいる様にしか思えなかった。完全に嫌いになりきれなかったのもあったと思う。

何もできなかった。何も分からなくなってしまった。

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