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その6


「ハァッ!ハァッ、ここなら大丈夫だろう」


俺は校内ぐるぐるしていたので朝日奈を巻いたようだ。 まぁなんであいつ1人のためにここまでしなきゃいけないんだと思うが……


さて行くか。 廊下にいる女子がチラチラ俺を見てくる。 なんか男子の目線も感じるが。 環境が変わるとこうも違うんだな。


目的の場所の付近に近付くと……


「わあっ!」


朝日奈が突然出てきた。 なんで知ってんだ?


「あれ? 脅かしたのに驚いてない。 つまんなぁい」


「なんでいるんだよ……」


「へへーん、新村君の気持ちになって考えてみたらここかなぁって! どう? 私の名推理」


「はぁ、御見逸れしました。 じゃあな」


「待って待って! じゃーん!」


朝日奈がビラを持って俺に突きつけてきた。 何々……


「はぁ? なんでお前まで入るんだよ!?」


「私もいた方が楽しそうでいいでしょ? でも新村君は帰宅部志望だしどうせ来ないなら私も一緒だし都合いいじゃない」


「お前もそういや部活とかどうでもいいって言ってたっけ……」


「そうそう、だから新村君に乗っかっちゃえってわけで! じゃあ行こう」


ガラッと開けると活気もクソもない人っ子ひとりもいないような部室だった。


いや、正確には女子の部員1人いたけど廃部するんじゃないか?この部活……

すると部員の先輩らしき女性が口を開いた。


「あんたたちデカイ声で喋ってるから丸聞こえよ」


「すみません。 だったら話は早いですね?」


「また幽霊部員2人と…… あら? 君なかなか可愛い顔してるじゃない?」


「そうなんですよ。 新村君可愛いんです」


また朝日奈が俺の肩を掴んでゆさゆさ揺らす。


「まぁ幽霊部員に名乗っても意味ないと思うけど私は「向井むかい 香織かおり」よろしくね」


先輩が長い黒髪をフワッと横に払う。 綺麗な人だな。


「新村 啓です。 これは朝日奈 柚です」


「これって何よぉ! 失礼じゃん」


また朝日奈が俺の肩を掴んで揺らす。 ああ、邪魔くさい。


「先輩は幽霊部員が多いここになんで来てるんですか?」


「落ち着くでしょ?ここって」


確かにひと通り物もあるし自分だけの空間にするには落ち着く。 先輩もゆっくり読書してたようだし。


「まぁいいわ、入部って事ね。 どうする? 私は見ての通り読書してるからしたい事あるなら帰るなりどう好きにしたっていいわよ?」


「とりあえず今日は帰ります。 家まで遠いので」


「そう、じゃあね新村君、朝日奈さん」


ボードゲーム部の扉を閉め部活を決めた俺はスッキリした。


よし、帰るか。


「ねぇ、 私の存在忘れてないですかぁ?」


朝日奈が顔近付けたいじけたように言ってきた。


「ああ、そうだった。 俺はもう帰るから」


「あははッ、そう言うと思った。 どうせ帰るなら一緒に帰ろう? ねぇねぇ、いいでしょ?」


帰るまで一緒かよ……

俺と一緒にいてもそんなに楽しくないと思うけどな。


「無言は肯定! オッケーという事で!」


朝日奈はそう言い俺の背中を押し歩き出した。 強引な奴だなぁ……





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