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『物語』の真相と現実  作者: fe=鉄
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プロローグは簡潔に!

昔し昔し有る所にたいそう美しい『お姫様』が居ました。『お姫様』は隣の国の『王様』と結婚する事に決まり双方の国で盛大なお祝いのお祭りが行われ、明日は『お姫様』が隣の国に嫁ぐと言う日に『北の魔女』がお城にやって来ました。

「このお城は今から永遠に凍結されるのさ」

魔女が呪文を唱えると、お城はお姫様ごと水晶で硬められてしまいました。そして魔女は言います

「お姫様を本当に愛する者が来た時、魔法は消える」

そして幾度と無く、屈強な兵士や英雄を連れた王様がお城に向かいましたが途中の魔物やお城を囲む水晶に阻まれお姫様を助け出す事は出来ません。誰もお姫様の姿を見る事無く隣国の王様は何回か代わりました。お姫様が眠るお城は何時しか『水晶宮』と呼ばれ、お姫様は『水晶姫』と呼ばれ、本来の国の名前もお姫様の名前も誰もが忘れてしまいました……


とある国の物語……



少年は家業の手伝いを抜け出し森の中に逃げ込んでいた。ここなら父親にも妹達にも見付からない。たまたま狩りに来て道に迷い友達に成った『身なりの良い少し年上の男の子』と待ち合わせをして森の探検をする。何日かに一度の開放的な遊び 今日も二人で木に登ったり草むらを掻き分けて先へ進んで行く…… と、いきなり森が開け太陽が眩しく輝く広場へ出た。広場の先には『何か』がキラキラと太陽の光を反射して輝いている。小さな山の様な光の塊…… 少年は友達と一緒だった事も忘れ、光に吸い寄せられる様に歩いて行く…… 身なりの良い友達はびくびくしながらも年下の友達の後ろを追って行く……

少年が見たのは…… 巨大な水晶の中に有る古いお城だった。

水晶に触ろうとすると……水晶は光の中に溶ける様に消えて行き水晶のトンネルが城の入り口まで開けて行く……

二人は無言で顔を見合わせ深く頷き合い意を決した様にトンネルを進んだ。

城の門を二人で押し開け、光で満ち溢れた回路を進む。水晶の回路は真っ直ぐに『有る部屋』まで伸びている。

部屋の前に付き扉を開けた。

そこには、二百年以上も前から眠りに就いた姫がベットに横たわっていた。

少年は姫を見た瞬間、一切身動きが出来無く成ってしまった。

自分よりかなり年上な初めて見る美しさ……

友達がベットに近寄ろうとした時

「あら?貴方達、どうして此処まで来ちゃったの?」

後ろから優しい女の人の声が……

友達はアレコレ必死に言い訳をしていたが、少年は微動だにせす姫だけを見詰めている。

「ボク達には、まだ少し早いから 立派な大人に成った時にもう一度此処にいらっしゃい。」

女の人が優しく微笑むと……次の瞬間、二人は森の入り口に立っていた…… 

「お……おい……」

「な、なんだよ」

「今の……夢か?」

年上の少年が半信半疑に友達に聞く

「俺、見たよ…綺麗なお姉さんが寝てたの……」

答える少年には 何か 核心めいたモノが有った

「で……さぁ……」

「なんだよ」

「さっきの女の人……」

年上の少年はポツリポツリと何かを考えながら口を開く

「お前、顔……見たか?」

「え?」

その時初めて二人の少年は『女の人』の顔も声も姿すら『覚えて無い』事に気付かされた

「あ……あれが……」

少年は言葉を止めた 年上の友達が

「北の魔女?」

二人は顔を見合わせると悲鳴にも似た大声を張り上げて一目散に村へ向かって走って行った……


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